簡易課税の業種区分で気を付けたい落とし穴

1.夏がやってきました

 梅雨明けでいきなり猛暑で参っています。寝室のクーラーが壊れていたのでクーラーの取り換え工事を頼んでいたのですがなかなか予定合わず本日31日になってしまいました。おかげで昨日から今日にかけては暑くて夜中に何度も目が覚め寝不足気味です。クーラーも実は6月にジャパネットたかたの高田元会長の講演をお聞きして、クーラーそろそろ取り換えなくてはと思ったところ壊れていることが判明したということでした。今、自宅で取り換え工事やっていますが、工事の担当の方も汗まみれで大変そうです。

 そのような日々ですが、ある印刷会社の社長さんから知人を通じてご相談がありました。簡易課税に関することです。

 

2.簡易課税とは

 本来消費税はざっくりいうと売上で受け取った消費税から仕入・購入で払った消費税を差し引いて納付するのものです。しかし、小規模業者の利便のため課税売上5000万以下の事業者に関しては以下のようなみなし仕入れ率で計算して消費税を納付してよいことになっています。

第一種事業(卸売業)90%
第二種事業(小売業)80%
第三種事業(製造業等)70%
第四種事業(その他の事業)60%
第五種事業(サービス業等)50%
第六種事業(不動産業)40%

製造業の場合は売上の70%部分を課税仕入れとみなせます。簡単に言うと売上げ等で受け取った消費税の30%払えばよいということになります(100%-70%=30%)。この分類は基本的には総務省日本標準産業分類を基礎として判定する(消費税基本通達13-2-4)と税務当局側はしています。ここでの簡易課税に関する相談はこの区分についてでした。

 

3.製造業だと思ったら・・・違う

 私に相談があったのは印刷屋業ですから、この日本標準産業分類上は製造業になるはずです。ただし、税務当局側としては材料等を無償支給されてそれに加工するような事業に対しては第3種事業ではなく、第4種事業としています。なぜでしょうか?

 理由としては材料が無償支給=仕入れ時の消費税の負担がないので、課税仕入れが70%あるというのは過大であるというのが税務当局の見方です。印刷業について紙等の無償支給等を受けて印刷を行う場合は第4種事業とするとしているわけです。したがって、印刷業の場合材料を無償で受け取ってそれに印刷という役務の提供をして返還するので、第4種事業として処理するというのが現在の顧問税理士のやり方でした。

 ところが、社長に聞くと材料について無償支給ではなく自己で調達している部分あるので、それは製造業であり第3種ではないかというのが相談でした。本来は売上を無償材料を元にした売上と自己調達の材料を使用しての売上と区分して簡易課税の消費税計算をしなければなりません。このあたり、本来は税理士が確認・指導して区分すべきだと思います。例えば税抜き1000万でも自己調達の紙等の材料を使って印刷をしていれば製造業24万(1000万x8%x30%)とその他の事業32万(1000万x8%x40%)の差、8万円消費税納税が少なくなるわけです。

 このあたり社長と顧問税理士のコミュニケーションが悪く伝わっておらず、顧問税理士も一般的な印刷業の形態での思い込みがあったのかもしれません。有名なのは歯科技工所の案件でこれも第4種事業か第3種事業かで税務当局と納税者の争いがあって結局裁判で税務当局が勝って第4種事業となった例があります。この簡易課税の区分も結構税務調査で狙われるところなので私も他山の石として気を付けたいものです。

 

 

 

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