JR九州の上場

ななつのし

JR九州がBB期間(ブックビルディング期間)が今日で終わり、いよいよIPOに向けて動き出しました。いわゆる本州以外のJRの上場は初めてでJR東日本などと財務諸表を比較して見るとなんとなく苦戦の跡が伺われます。昨年度の連結売上は3780億円で約3兆円近いJR東日本の約10分の1強です。そして営業利益は219億と4878億のJR東日本に比べて収益性は大きく劣ります。その原因はやはり本業である運輸収益の収益性の低さでセグメント別の営業利益では105億の赤字を出しています。その部分を駅ビルや小売業などの多角などで補っており実は運輸事業の売上高は全体の50%を割っており、そういった意味では証券会社が株価の算定においては不動産セクターのPER(株価収益率)を用いているというのはうなずけます。東海道・山陽新幹線などのドル箱路線がない(一応九州新幹線はありますが・・・)なかでいろいろ知恵を絞って利益をたたきだしているわけですから頑張っているとはいえると思います。

やはり課題は鉄道事業でJR東日本と比べて目立つのは乗車効率の低さです。乗車効率という鉄道事業者の指標をざっくりいうと車両の定員に対する乗車人員の割合でJR東日本が45%なのに対し、JR九州は29%なことです。新幹線も東日本が55%に対し九州が45%と水をあけられていますがやはり、在来線が九州の28%と45%のJR東日本に比べ大幅に低いあたりが頭の痛いところでしょう。鍵はななつ星などに代表されるような観光事業ではないかと新聞紙上などでは述べられているのですがどうなのでしょうか?韓国などからも近いのでこのあたりの頑張りが期待されます。

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