東芝、本日決算発表-復活はあるか?

toushiba

東芝問題も今日決算発表がされてひと段落という結果になりそうです。ただ、決算プレスリリース前に日本経済新聞に最終赤字350億円超かという記事が載っていますが、だれか事前に漏らす人間がいるということです。おそらく東証からIRの責任者が叱られるのでしょうかそれでたいてい終わってしまいまうでしょう。

さて、東芝の不正がリーマン危機に端を発していて比較対象に出されるのがGEです。GEもリーマンショックの際は大きな打撃を受け、著名投資家のバフェット氏に支援を仰ぐほど危機的な状況でした。しかし、今は時価総額約30兆円で東芝の1兆4千万の約20倍とほぼライバルとは全くみなされない程度まで差がついてしまいました。実はGEも非常に厳しい会社で目標を達成できないリーダーはどんどん更迭されます。東芝は「チャレンジ」という言葉で有名でしたがGEには「ストレッチ」(直訳すると伸ばす)という言葉があり、プレッシャーがかかるのは一緒でした。東芝問題であまりにもプレッシャーが強いので不正につながったという意見が散見されますが、厳しいプレッシャーで不正が起こるのでしたらもっといたる所で不正が発生しているはずです。

大きな違いだと私が思うのは、東芝は現状の枠組みの中でプレッシャーを加えていましたがGEの場合は枠組み自体もきちんと説明すれば変えることを許す文化があったことです。社長のイメルト氏自体金融事業をバッサリと切り捨てたように、大胆な事業の組み換えが許されるところがあります。部門レベルでも不採算部門は整理して希望が持てる分野に集中することは普通に行われ、私もGE時代不採算分野などを洗い出して整理することは行っていました。東芝の場合、不採算事業でもTOPが責めたてるだけですから、不正以外に出口はありません。たいてい不採算な負け事業は改革しようとしても投資、費用は制限されてしまうので競争に負ける悪循環になります。本当はテコ入れか撤退かどちらかしかないのに、「何とかしろ」では普通のサラリーマンはまず無理です。八方ふさがりで無理な要求、最終的には不正に走ったというところでしょう。

つまり、本来はTopの仕事は不採算な部分については見極めてどんどん撤退かテコ入れするか判断するこなわけです。それを怠っていたのが根本的な原因ではないかと思います。