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個人所得税

小さな会社とフリーランスの方の保険と節税の話

2018.12.12


 

    1.税理士と保険代理店

 

 実は税理士の中には保険代理店になっている方が少なからずいらっしゃいます。保険会社としては様々な事業主や社長と日頃から接する職業ですし、財務内容もよくわかっているので保険を勧めるのに最適と考えているのでしょう。税理士にとっても販売手数料が入るので経済的メリットがあります。実は私もある生命保険会社の代理店をやっています。ただ、結構かなりの割合の税理士がそうであるように税理士協同組合や地元の税理士会の付き合いで入っているというケースで私もそのパターンです。中には専業の保険代理店顔負けの収益を上げている税理士もいるようですが、私はほとんど手数料には興味がなく、劣等生代理店です。ただ、お客様から相談を逆に受けることもあり、保険の知識は大切だと思っていますので細々と代理店は続けていこうと思っています。一方保険会社の方は私のような劣等代理店でも頑張ってほしいとのことでお客様の決算期などは節税商品として進めてくださいとはっぱをかけに来ます。そこで保険と節税について本当に基本的な話だけしたいと思います。

 

    2.フリーランス(個人事業主)と保険

 

 節税という観点からはフリーランスの方には全く保険は勧めません。「保険料控除があります」といわれますがいくら払ってもほぼその控除も4万円が上限、しかも所得控除ですから税率20%(含む住民税、除く復興特別所得税)として税金は8000円しか得になりません。ただし、リスクに備える人生設計という意味で保険は一つの選択肢として重要です。本当にきちんと考えようというのならば信頼できるFP(ファイナンシャルプランナー)に相談することをお勧めします。実は保険は分割だから気づきませんが、数百万の買い物なのです。したがって、相談料をかける価値はあると思うわけです。

 

    3.小さな会社と保険

 

 節税という意味で単純ですが必ず考えたほうが良いのは定期保険(終身ではない期間が10年程度の生命保険)です。社長個人で定期保険に入っている場合は個人事業主と同じですが会社で入ってると原則全額損金になります。もしものことがあり、保険金が入った時に法人の利益になってしまいますが会社の整理の費用や退職金で相殺できることが多いですし、死亡退職金の場合、相続税上の控除もあります。

 一方保険会社が強く勧めるのは節税+退職金対策の保険です。酷い例だと万年赤字で倒産スレスレの会社の社長が嬉々として、このような保険に入ってしまったケースで当たり前ですが万年赤字では節税にならないですし、倒産したら保険金も債権者に取られてしまいます。私の場合だと、ほぼ毎年安定した利益が見込めて資金繰りも安定、本人の人生計画がかなりはっきり決まっていて引退年齢なども決めているケースの方のみお話しをします。節税には見えますが理論的には税の繰延効果でしかなく、本当に効果が見込める方というのは極めて少数です。資金繰りも圧迫するので広くお客様には勧めません。

 たまに税理士も目をみはるような節税保険やスキームが生まれるのですが大抵税務当局も気づいて穴をふさぎにかかります。リスクをある程度とって節税をしたい方以外はこれもお勧めではありません。

 

    4.保険について

 

 まとめると保険自体は否定しませんが小さな会社やフリーランスの場合、人生計画>節税であり、きちんとした人生計画のもと加入すべきだと思います。したがって、法人の場合財務的インパクトがある場合税理士にも相談すべきですが、財務的な人生設計のために信頼できるFPなどにご相談することをお勧めします。税理士の中にはFP資格を持ってそのあたり強い方というのは存在していますが、まだまだ極めて少数派です。ここで私がFP資格を持っていればよい流れの宣伝なのですが、私も残念ながら多数派なので信頼できるFPさんを紹介することができますという事でこの話を締めくくりたいと思います(笑)。

 

 

 

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ゴーンさんの税金問題を中小企業社長さん的に考えると

2018.11.28


 

 

 

    1.マル査はなぜ入っていない?

 

 今回は小話です。この事件については寄稿なども頼まれたのですが、今ひとつ事実の把握もあいまいで錯綜しているのでお断りをしました。ここでのお話しも多少割り引いて聞いていただければ幸いです。私が把握している前提は有価証券報告書に約50億円程度報酬を過小記載したのが金融商品取引法違反に問われたということです。ただ、最初このニュースを聞いたときは所得税法違反、要するに脱税じゃないの?ということです。本当は50億多くもらっていたのに確定申告の時にきちんと申告していないのではないか?ということでした。

 さすが日産ですから報酬として会社が認識していたら源泉徴収もしているでしょうし、そうであればきちんと有価証券報告書に記載されているわけですからいわゆる正規のルートを通らないヤミ給与のようなモノだったのでしょうか?だったら脱税で金額的には動くのはマル査(国税局査察部)でしょう思うのですが、そんな気配はないのが不思議でした。

 

    2.そもそもゴーンさんは日本で税金払う必要あるの?

 

 そもそもゴーンさんは日本人ではないですし、最近は日産にもあまり顔を出さない、要するに日本に住所もない外国人だったということです。税務的に言うと非居住者ということです。本来非居住者は日本の税金の支払い義務は原則ないのですがゴーンさんは日産の役員なので日産(日本法人)からの役員報酬についてはすべて日本で税金を納める必要があります。それだったら脱税じゃない・・・と思ったのですが、新たな事実が浮かびました。

 この記載されていない50億の部分は退職した時に払われることになっていてまだ支払いは実際されていないということが以下のブログで述べられています。ストックオプションなどは行使して確定した際、給与として課税(税制適格SO除き)されますが、この例のように退職するまで自分が現金化できないとなると、おそらく担税力(きちんと税金を払えるお金があるか)がないですから申告納税はしなくてよいのではないかと想像されます

https://blogos.com/article/341037/

 

 

    3.海外の豪華社宅は

 

 中小企業のオーナー社長さんが軽井沢や那須に別荘をもって「社宅です!」といっても通常は通らず、賞与とみられて個人と会社でダブルパンチで税金を納めることになります。ただ、本当に社長、従業員が平等につかうことができれば別ですが。さて、ゴーンさんのブラジルやレバノンなどの豪華別荘は自分の家族しか使っていないようですから、中小企業の社長さんの社宅(という名の別荘)と取り扱いは一緒です。この部分は明らかにゴーンさんは自分の報酬として申告しないとまずいですが、これはオランダの子会社が扱っています。日本の役員としての便益ではないと考えると日本での納税義務はありません。・・というわけで日本での脱税というポイントでは責め手がないように感じます

 

    4.中小企業のオーナー社長とゴーンさん

 

 その他にも家族旅行の経費をつけたり、親族にコンサルタントと称して勝手に報酬払ったり中興の祖たるゴーンさんが晩節を汚してしまったのは事実で残念なことです。ただ、よく考えてみるとこれって成功した中小企業のオーナー社長さんが調子に乗ってやりがちなことです。スケールは大きいですが日産という超巨大企業からすると非常に小さな話です。要するに巨大グループのリーダーが調子にのった中小企業のオーナー社長さんみたいなことをやってしまいましたというお話しです。決してゴーンさんのやったことは褒められませんが、世の中にはよくあることで逮捕されるほど社会的に糾弾されることなのかは疑問ですね。 

 

 

 

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フリーランスや一人社長に税理士は必要か?

2018.11.21


 

    1.師走の空気

 

 ぼちぼち忘年会の案内などがお客様やいろいろな業界団体から届来始めました。イタリアンやフレンチのお店などはクリスマスの飾り付けが行われなんとなく師走の空気が漂ってきました。特にフリーランスの方だと決算もそろそろ頭に入れなくてはなりませんし、申告どうしようと考え始める方もいらっしゃる方もいるかと思います。たいてい、税理士付けたほうがいいですかという相談もこれから2月くらいにかけてよく来ます。さてどうしたらいいでしょうか?

 

    2.税理士を必ず付けたほうが良い方

 

 会社が今、小さくても将来どんどん拡大させていきたいという拡大志向の方はできる限り早く税理士は付けるべきだと思います。当然報酬もかかりますから手許不如意な場合は仕方がないですが。ただ、このタイプの方は節税よりも経営相談に強い税理士を選んだ方が良いと思います。税理士はみな会社の経営に強いと思っている方もいらっしゃると思いますが、実質、会計帳簿の記帳と税金の計算しかできない方もいます。私が相談を受けた中でも伸び盛りの会社で顧問税理士がやたらと節税だけを勧めたため、銀行融資や出資でうまくいかず困っている例がいくつかありました。こういった成長志向の方の場合、資金繰りの管理や事業計画をきっちり作っていくなど成長の歪みを防ぐことにも注意が必要でそういった意味で経営に強い税理士は良い相談相手になります。

 

    3.税理士を付ける必要がない方

 

 意外に会計帳簿を付けることや確定申告書を作成することがほとんど苦にならない方もたまに見かけます。IT方面で特に弱くなければFREEEやMFなどのクラウド会計ソフトは安く、自動仕訳機能などもついていますので十分自分でできると思います。年商1千万以下でしたら節税といっても大した額にはなりません。大抵税理士の顧問料の方が高くなります。税務調査が入ったらどうしよう・・・と心配される方いらっしゃるかもしれませんが、よほど変なことをしていない限りこのクラスの方に調査は入ることは極めてまれです。

 

    4.税理士を付けたほうが良い方

 

 上記の2でも3でもない、会計帳簿の記帳や確定申告が憂鬱な方が世の中では大多数と思われます。そういった方は税理士を付けたほうが良いと思います。理由はストレスなことがあると本業に差し支えるからです。嫌なことが心に引っかかているとなんとなく落ち着かない、そんなことないでしょうか?やはりフリーランスや一人社長は苦手で嫌いなことは避けて得意なところで勝負したほうがいいと思います。

 さてこういった方はどういった税理士を選べばよいでしょうか?私はフィーリングが合う税理士を勧めています。ストレスレベルを減らすことが大切なのですから、いくら偉い先生でも会うのが苦痛になるようでは元もありません。また、担当者がコロコロ変わるような大手事務所は避けたほうがいいです。節税に強い税理士と思う方もいるかもしれませんが、節税が利くのは比較的安定的に大きな利益が出るタイプの方のみです。

 私も、こういった方々からご相談受けたとき「私のHPやSNSなどを見ていただき気に入っていただいたら一度お会いしましょう」と申し上げるのはそのためです。別にタカピーなわけではなく、相性やフィーリングなどの方がこういった方々には大切だと思うからなのです。

 

 

 

 

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個人事業主や一人社長にお勧めできない節税

2018.10.31


 

    1.年末に考えること

 

 だんだん朝晩は冷え込むことが多くなり、体調を崩される方も多いようです。お体に気を付けてお過ごしください。いよいよ今年もあと2か月になりました。会計税務まわりでいうと目先は年末調整ですが12月決算や個人事業主の方にとっては確定申告に向けて決算が近づいてきております。よくあるのが決算をいざ〆て利益が多すぎて税金どうしようかと考えることですが、決算日をすぎてからの税金対策は極めて限られています。年末がかき入れ時で終わってみないと全くわからないという方は別ですが、10月、11月というのはちょうど3四半期終わっているわけですからちょうどどの程度納税があるのかなと考える良い機会です。

 

    2.経営者としての目標と節税の関係

 

 おそらく経営者の方々(個人事業主やフリーランスの方々も経営者です)はそれぞれの目標や理念があると思いますが、それを達成するにはお金の裏付けが必要です。私はお金は経営者にとっての水や空気で、ある程度豊富にあるべきものと思っています。その際、税理士としてのアドバイスは「お金を残す」ということが目的であって「節税」ではないと思っています。「節税」は「お金を残す」ための手段であってそれ自体が目的ではないわけです。

 したがって、お金を残すということでは冗費を削るということも大切なわけです。私の場合「利益が出そうだから何か費用使ってください」というアドバイスは原則しません。当然来期必要なものを今期前倒しするというのはアドバイスとしてはありますが。以下の例で説明します。単純に利益が100万円で税率が30%だったとします。税金払うくらいならば使ってしまえと飲食費で100万使ったとすると確かに税金はゼロです。しかし、手元に残るお金もゼロです。一方真面目に100万円を申告して30%税金を払たっとしても手元には70万円残ります。当然その飲食費100万円が将来の営業活動に役立つ生きたお金ならば別です。こんな単純な例だと皆さん分かるのですが現実はみなさんわりと分かっていないです。

 

    3.お金を使う節税

 

 中には家族や友人などとの飲食を経費の中に紛れ込ませている方もいるかもしれません。特に「友人」の場合「仕事仲間」との線引きも難しいですからよほど不合理でない限り私もくどくどとは申し上げないですが気になることはあります。お金を儲けた場合、ある程度寄付をしたり世の中や友人などのために使うというのは悪いことではありません。ただ、往々にしてぱ~と気前よく・・・となりがちです。そして残念ながら単に浮かれて気前のいい方の周りにはそれにありつこうというタイプの方々が近づいてくることが多いです。こういう方々はいざ困った際にはさ~といなくなります。要するに私用と事業の線引きがあいまいだとついつい冗費を使ってしまうわけです。払う税金が少なくなって得した気になっていますが、冗費を使って結局手元に残る額は少なくなるというパターンです。結論としては「お金を使う節税」は気を付けないといけないということです。

 

    4.経営者と税金

 

 当然無駄な税金は払わないように対策は必要です。ただし、これは無駄な費用の削減という手段の一つにすぎません。程度問題はありますが、中長期的に成功している方というのはある程度公私を分けて身ぎれいにしている方が多い気がします。節税としては様々な税制上の特例や有利な税制の選択で行うのが王道で経費をかける(お金が出ていく)タイプは本当に必要かをよく考えてということになるかと思います。

 

 

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大坂選手の賞金と税金

2018.09.12

 

1.気の毒な大坂選手と嫌な感じのアメリカ

 

 テニスの大坂選手の全米オープンでの活躍と、あのアウェイの雰囲気の中での20歳とは思えない毅然とした態度は素晴らしかったと思います。ただ、一方でアメリカという国の嫌な側面が見えた気がします。セリーナ選手の審判に対する態度は極めて感情的でプロフェッショナルとして恥ずかしいものであり私は擁護に値しないと思います。彼女は女性差別と闘うなどと話し、米国では擁護する方も多いようですがどう見てもただ単に自分のイライラを発散させただけで女性差別と闘うといった公憤から出た行為のようには見えませんでした。こういった差別にといった次元にもっていけばすべて正当化される(一種のPolitical Correctnessのような主張)という風潮はすごく嫌なものを感じます。

 また、表彰式でのブーイングや主催者の大坂選手よりもやたらとセリーナ選手を持ち上げる発言などトランプ大統領的な「アメリカ第一主義」がだんだん一般に浸透してきたみたいですごく気持ち悪いです。ただし、その一方でやはりセリーナ選手の態度に対する純粋な批判や、全米オープンの表彰式での主催者や観客の態度を批判するメディアの記事もあるようで、ある程度のバランスが取れているところはなにかと一色になりがちな日本のマスコミより健全な気がしますが。

 

2.大坂選手と税金

 

 さて、いきなり下世話な話になってしまいますが、全米オープン優勝で賞金380万ドル(約4億2千万円)を彼女は手にしました。テニスプレイヤーのように世界中を転戦する方はどうやって税金を支払っているのだろうと思われますが、個人事業主であればおそらく本拠地であるフロリダ州で申告しているのではないかと想像します。米国の税金はほぼ素人なので想像でしかないですが、フロリダ州は個人所得税がゼロなのでアメリカの国税(連邦所得税)だけの負担だと思われます。累進所得税は日本よりかなり金持ちに甘いので日本に住んでいるよりかは負担は小さいと思います。

 

3.大坂選手と国外での賞金

 

 今回大坂選手にとっては国内での所得ですので比較的単純ですが国外での賞金はどうなるのでしょうか?例えば、来週日本で開催される東レパンパシフィックの賞金はどうなるのでしょうか? 日本の大会での賞金だと「日本で働いた対価」(国内源泉所得)とみなされますから日本で税金を支払わなければなりません。ただ、いちいち確定申告をそれぞれの国でやっていられませんから、日本の場合は源泉所得税として20.42%を差し引いて主催者側が支払っていると思われます。簡単に言うと日本で20%余りの税金を納めるわけです。

 ただし、一般的にはこの賞金にかかった税金はアメリカで差し引くことができます。アメリカですべて世界中で獲得した賞金やスポンサー料を合算して税金計算をしますがそこから他国で支払った税金を差し引くわけです。

 実は消費税も納める必要があります。ただ、これも外国の選手の場合、主催者側が変わって納めることになっているので賞金は税込み、税抜きと気になるところではあります。

 

4.マネージメント会社

 

 ただし、もしかすると法人化しているかもしれません。賞金が法人受取にできるかは調べたのですがわかりませんでしたが、スポンサー料などは法人受取にすることができるはずです。本拠地を税金の安い国において、経費を合法的に十分計上、所得も家族に分散させるなどで累進税率を下げることも可能です。こういった手法で節税を行われているスポーツ選手は多くいるとは思われます。

 

 

 

 

 

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サラリーマンにも経費はあるの?

2018.08.08


 

    平成30年度税制改正の目玉

 

 平成30年度改正で所得税についての大きな変更は給与所得控除が一律10万円引き下げられ、その分が基礎控除に振替えられました。通常会社員の税金を計算する際には実際の給与から「給与所得控除」と「基礎控除」という金額を引いたのちに税率を掛けます。会社員の方にとっては引き算の項目の中の入り繰りに過ぎないですから影響はないと私は思っていました。

 ただし、年収1000万超の方にとっては給与所得控除が220万で頭打ちになってしまうので増税です。税制の観点からは年収1000万超というのは高収入だと思われているようですが、日本の会社の普通の大企業会社員では大抵40台後半くらいのちょうど子供がお金がかかる時期にこのくらいの年収になるわけです。決して生活が楽とは限らないのですが消費税などとは違いどこからも反対の声が上がらないのは哀しいことです。

 一方個人事業主やフリーランスは給与所得控除がないですから基礎控除が10万円増えたということはほぼ10万円経費が自動的に認められたと同様の効果がありますからここは減税です。

 

    サラリーマンの経費

 

 私も気づかなかったのですが、税務通信で「特定支出控除」の話が載っておりここにこの給与所等控除の引き下げの影響の話がでてきます。簡単に言うと給与所得控除額の二分の1を超える額の分、サラリーマンが経費を使った場合、これがサラリーマンの経費として認められるわけです。平成24年度改正前はこれが「給与所得控除の額を肥えた部分」だったため、申請した人数がなんと一けたという絶滅危惧種のような制度でしたが、税制改正で1000件台になったと少し話題になりました。ただ総務省の2017年の調査で雇用者は5819万人で適用した方が1618人なので0.003%だけしか申告した人がいないという、役に立たないと話題のセルフメディケーションの約26000人を大幅に下回る申告数です。
 理由としては給与所得控除の2分の1のハードルの高さと、領収書をきちんと保管しなければならない煩雑さ、⓵通勤費⓶転居費⓷研修費⓸資格取得費⓹帰宅旅費⓺勤務必要費(図書費、衣服費、交際費等合計65万円上限)と中身が決められかつ、会社側に証明書を出してもらわねばならない点でしょう。

 

    少しだけ使いやすくなった特定支出控除

 

 今回の税制改正で給与所得控除が下がったので、自動的にこの特定支出控除のハードルも下がりました。今まで例えば年収400万の方は134万円を超えた経費だけ認められていましたが、今回の改正で124万円を超えた部分についての経費について控除が認められました。加えて、上記の⓹帰宅旅費ですが以前は公共交通機関のみでかつ月4回までという制限がありましたが、これが撤廃され、月何回でもよくかつガソリン代や高速料金も認められるようになりました。何らかの事情で2重生活を余儀なくされ、かつ家庭の事情等で頻繁に帰宅ひなければならない方にとっては朗報かもしれません。また、引き続き高額の資格取得費・研修費がかかる方や新幹線通勤の方、自腹交際費が多い方などはもしかすると使えるかもしれませんので一応頭には入れておいた方が良いかもしれません。

 

 

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民泊の申告はどうするか?

2018.06.13

 

 

6月15日から新民泊法は施行されますが、都道府県への届け出や営業年間180日など規制がかかります。Air B&Bが届出が確認できない案件についてキャンセルして泊まり先がない旅行者が出たり、人気のある民泊先が止めたりなど副作用は出ているようです。確かに野放図にマンションなどで民泊を行い近隣の迷惑になっているようなケースもあるかとは思いますが、どちらかというと既得権益(旅館・ホテル)のまたお役所が民間の創意工夫をつぶしたという側面が多いのではないかと感じます。

 国税庁はタックスアンサー(https://www.nta.go.jp/m/taxanswer/1906.htm)で民泊は雑所得と答えています。いわゆるサラリーマンの雑所得だと所得(売上から経費をひいたもの)が20万円以下であれば申告しなくていいのでついつい申告しない方多いのではないかと思います。どうせばれないから・・・ということを考えられる方はいるかとは思いますが、今回届出をしているということで税務署は都道府県に民泊をやっている方の情報提供を求めることができるようになります。基本的には所得はどうせ20万以下のはずと高をくくって何もしないのではなく、きちんと売上と経費の記録(領収書)などは残しておいてきちんと税務署からお問い合わせがあった際は対応できるようにしておくことが肝要かと思います。

 そこまで極端なことは税務署がやらないと思いますが、きちんと書類を残しておかなければ税務署は推計課税できますから極端な話180日分までの売上を元に税金を計算することも考えられます。ある程度投資をして民泊業をやっているならば開業届を出してサラリーマンでも事業として行うことも検討したほうが良いかもしれません。初年度などはいろいろと赤字などが出ることがありますが、事業所得の場合、給与所得など他の所得と損益通算できます(つまり赤字部分の還付ができる)し、青色申告をすれば10万円または65万円の所得控除が受けられます。面倒な届出までやっているのですから税務署側もそれは「事業レベルではない」とは言いずらいとは思います。規模感など勘案して細々黒字なので雑所得という選択もありかとは思いますが、そのあたりは検討の余地ありと思います。

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成田空港出口の免税店はなぜできた?

2018.03.07

 
少し前に米国出張から帰国した際、確か入国審査の終わった後の荷物受取に向かう階段のそばあたりにひっそりと免税店がぽつんと有ったのを覚えています。
一応税制改正なのでぼんやりと頭の片隅にあったのですが、このの免税店がその改正で出来たのだと思いました。具体的には携帯品免税制度の改正です。
本来は輸入品に関しては関税や消費税がかかります。しかし、ざっくりいうと個人用に使うものまで税金をかける必要がないだろうということで携帯品課税の
免税制度が出来ました。 

参考までに税関のHPから海外旅行者の携帯品課税の免税制度の部分抜粋したのが以下です。

海外旅行者の携帯品又は別送品のうち、個人的に使用すると認められるものに限り、入国者一人当たりの免税の範囲は次のとおりです。

(1)  酒類は1本760ml程度のものが3本まで免税です。
(2) たばこは、紙巻たばこ200本、又は葉巻たばこ50本、又はその他のたばこ250gまで免税です。
(3)  香水は、2オンス(約56ml)まで免税です。
(4) その他の品目は、海外市価の合計額が20万円までの物品が免税で輸入できます。
この場合、1品目毎の海外市価の合計額が1万円以下のものは、原則として免税扱いとなり、20万円の免税枠の計算に含める必要はありません。・・・以上抜粋
今までは空港内の出国エリア内の保税地域(簡単に言うと税関を通っていない関税を猶予された地域)の売店(出国の際いっぱいどの国でも免税店が並んでいるかと思いますが)のみこの携帯品免税制度が適用されていたのですが、入国エリアについても免税制度が適用されるようになりました。目的は日本人旅行者に海外で買い物する代わりに日本で買い物してもらおう、観光立国として買い物好きな外国人に早速買い物をしてもらおうという意図のようです。
 
義理おみやげ多くて、「やばい買い忘れがあった!」などと言う時はなかなかお助けになるのではないかと思います。ただ、東、東南アジアなどならば大丈夫ですがその他欧米やアフリカ、中近東などから帰国の際は時差もあって疲れていて、なんだか立ち寄る気は起らないような気がします。本来は成田ではなく羽田の国際線にほしいところです。また、アピールが足りずまだ人々の認識がないのか私が見た時はいっつもひっそりと言う感じでその免税店はありました。少し残念です。
 
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こんな人は良いと思う特定支出控除

2018.02.21

 確定申告シーズンになると一般経済雑誌などでも節税特集が組まれます。電車のつり広告などを見たのかたまにサラリーマンの友人などによく聞かれるのが「確定申告すればスーツ代経費で落ちるんだよね・・・」と言った特定支出控除の話があります。良くある誤解として「サラリーマンは自営業と違って経費が認められないから損している」と言う話があります。これは誤りで経費が認められていないのではなく「給与所得控除」と言う形で一種の見積もり経費的なものは認められているので新たに経費は認めないよというのが原則になります。例えば年収800万のサラリーマンは800万 x10%+120万=200万の給与所得控除が認められています。つまり200万経費として年間認められているわけです。確かにスーツなどは仕事で使うものだとは思いますが、この200万の中で十分カバーできているはずだよねというのが税務当局の言い分です。

 ただし、いろいろな事情があって経費が特に掛かる人がいるのでその分は少し考慮したあげましょうというのが「特定支出控除」です。認められているものは①通勤費(普通は会社が出してくれると思いますが)②転勤に伴う転居費(これも普通は会社は出してくれると思いますが)③職務に必要な研修費④職務に必要な資格取得費⑤単身赴任の帰宅旅費⑥以下の費用(但し合計65万まで)図書費、作業副・スーツ代、自腹交際費です。ただし、一番のハードルは上記の「給与所得控除」の2分の1を超える部分のみ認められるという部分です。年収800万の方は例えば110万特定支出があれば110万-100万(200万÷2)=10万が所得控除できるといったものです。10万円税金が安くなるのではなく単に10万円経費が認められるだけなので年収800万の方でざっくり3万程度の節税にすぎません。110万も一般のサラリーマンで領収書集めるのは普通は大変なので、なかなかハードルは高い割に控除額は低い額なのであまりやる人はいません。加えてすべてこの支出については会社の承認が文書で必要ですから結構手間がかかると思います。

 しかし、結構自己投資の好きな方でMBAに行ったりそのために書籍をたくさん買う、様々な高額なセミナーに行くのが好きな方は結構使えるかもしれません。ただし、会社の承認が必要なのでそこは注意ください。またよく大学院の学費などは前払いで2年分払うといったケースがありますがその年に対応する部分しか対象にはなりません。注意してこまめに領収書集めれば人によっては結構な節税になる可能性はあるといえるでしょう。

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2020年からの所得税増税

2018.01.31

あまり大きな話題にはなっていないようですが2020年から実は所得税が増税となります。非常に巧みだと思うのは増税という言葉は使わず「給与所得控除の縮小」という言葉を使っていることです。以下すごくざっくり説明すると「給与所得控除」は自営業でいう「経費」で所得から差し引くことができます。サラリーマンの方の場合、給与から「給与所得控除」「社会保険料」「扶養控除」「基礎控除」などを差し引いたものに税率をかけて税金を計算します。したがって今回「給与所得控除」でとして差し引ける金額が減ったということはその分税率を掛ける所得が増えますから増税というわけです。基本的には年収850万超から増税になります。後述しますが年収850万超から「高所得」というのは非常に違和感を覚えます。

中身としては例えば今まで年収1000万円までのサラリーマンは最高220万の給与所得控除を得てましたが、これが最高195万になってしまいます。基礎控除が10万円増えましたので年収1000万の方は実際経費は15万認められなくなったのでざっくり税率30%をかけて4万5千円増税となったわけです。

ただし子育て世代に配慮ということで23歳以下の扶養親族がいる世帯に関してはこの増税の対象から外すとしています。ただし「子育て世代に配慮」と言いますが「扶養親族」の定義は16歳以上の親族ですから実はすべての子供ではなく16歳~23歳までの子供に限ります。したがって、子供が中学生以下の方は増税は直撃するわけで、子供が私立などに行っていればしんどいところです。

私はバブル世代ですが当時年収1000万は確かに高収入なイメージはありました。しかし、バブル世代の年収1000万のイメージは以下の感じです。一流大学卒で金融・商社・超一流メーカー等に就職、35歳で課長昇進で年収1000万到達、専業主婦の妻と幼稚園の子供二人、夏休みはハワイに家族旅行・・・今後も右肩上がりに給料は上がっていきます・・・。しかし、今の年収1000万の主流のイメージは以下です。50歳目前でリストラの波を何とか乗り越えようやく課長昇進、子供2人は私立なので教育費で年間約300万、妻も扶養控除に引っかからない範囲でパートをして何とか家計を支えています・・・。前者のような幸せな年収1000万はおそらく団塊の世代まででバブル世代以降は給与が上がらず少数派ではないかと思われます。

後者のような頑張ってなんとか年収1000万にたどり着いた方を「高収入」ととらえるのは違和感があるわけです。国の財政も厳しいのである程度増税しなければならないのは理解できます。しかし、やはり所得税増税というのは不公平感満載でそういった意味では消費税増税の方が私は理解できますし、そもそもこれが消費税軽減税率低減の財源となるというのは許せない感は強いです。

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