電子納税について整理してみました
目次
1.納付忘れ
納税の場合、皆さん振込用紙を銀行や郵便局の窓口に行って納付する方がまだまだ多いです。したがって、顧問税理士としては申告が終了したら、納付書も申告書と一緒に送って納付してもらっています。しかし、さすがに法人税・所得税・消費税などの納付忘れはほぼないですが、源泉所得税はたまにお客様で納付忘れを見かけます。
原則一日でも遅れると不納付加算税がかかるので怖いです。税務署からの指摘があった場合納付額の10%、自主的に納付の場合は5%かかります。ただ、直近1年間以内に納付漏れがなく納付期限から1か月以内に納付した場合は免除ですし、不納付加算税が5000円未満であれば免除です。こちらとしては納付書まで作成して送付しているので、落ち度はないとは思うのですが、忘れる方がいままで何社かあったので気にはなります。
同業とお話した際、友人の税理士からダイレクト納付を特に源泉所得税の場合はお客様に勧めているとのことでした。少し納税の電子化について考えてみ対と思います
2.納税の電子化
電子納税は大きく分けて以下の3つではないかと思います
・ダイレクト納付
・インターネットバンキングによる納付
・その他-コンビニ納付やクレジットカード納付
まず、コンビニ納付ですが、源泉所得税は対応しません。個人事業主で所得税納税額が30万以下の方は(コンビニでは30万円超は取り扱わない)
メリットがあるかもです。また、クレジットカード納付はカード会社に手数料を払わねばならないなどお得感は無さそうです。
インターネットバンキングによる納付はどうでしょうか?税理士がe-taxで納付情報依頼をして、納付区分番号通知をえます。税理士がその納付区分番号をお客様にお知らせすればOKなのでお客様は多少便利かもしれません。しかし、納付書送るよりもっと忘れそうで納付忘れを防ぐためには役に立たなそうです。
いわゆる公共料金のように自動引き落としできないの・・という考え浮かびますが、なぜか個人の所得税はできるですが法人は同様な形ではできません。そこで似たような形にあたるのがこれからお話しするダイレクト納付です。
3. ダイレクト納付
平たく言うと申告した都度、自動引き落としを指定する納付する手続きです。顧問税理士の代理納付も可能です。ここでは法人が源泉徴収税を支払うケースで見ていきます。
顧問税理士がいる場合は法人側で行うことは書面(ダイレクト納付利用届出書の)作成です。これは会社の銀行印等押印が必要なので会社の作成が必要です。欠点は紙が税務署と銀行を行き来するので1か月くらい手続きに時間がかかることです。それ以外は税理士側でほぼ可能です。税理士はe-tax上で納税者情報(かな番号や納税者番号)を登録して、源泉の納付書の代わりにそのデータを同じくe-taxで送信します。すると納税のお知らせがくるのでそこにアクセスして即、納税か納税日を指定すれば終了です。顧問税理士に引落日を連絡しておけば、納付期限内であればいつでも引落が出来ます。
源泉所得税の場合、その税目を税理士に委任していれば可能ですし、そうでなくても自社でe-taxにアクセスしての処理が可能なので便利だと思います。ところがまわり税理士でダイレクト納付している、今のところその友人の税理士以外は聞いたことがないです。
想像するに、納付書を作成するお客様とダイレクト納付するお客様が混じっていると、今度は税理士側が間違えそうです。不納付ということになると加算税などが発生しますので税理士の責任でお客様側に実害が生じるので税理士側にリスクがあります。このあたりプロセスなども検討しながら慎重に導入していこうと考えています。