鴻海はシャープをどう改革していくだろうか?
ようやくシャープと鴻海の交渉がまとまりました。仕事でPMI(買収後統合)を何回かやらせていただいた経験からある意味経営不振な会社を買収する場合に有利なことがあります。従業員の中に「変わらないとまずい」という意識がどこかに必ずあることです。よく90日プランとか100日プランという言葉がありますが、最初に徹底的に鴻海流の進め方で必要なこと(重要なこと)をシャープに植え込んでいくことでしょう。逆にこの最初をのんびりとやっていると従業員の間に「前のままでだいじょうぶだったんだ」という悪い意味での安心感が広がってきます。そうなってから変えるのはモチべーション的にも難しくなってきます。
シャープの場合、液晶不振で経営不振になってから4,5年迷走して、堺工場を鴻海に一部譲渡した以外は目に見える動きはなかった気がします。意思決定、行動の遅さはまずはすぐさま手を付ける部分と思われます。シャープの従業員の方々にとっては「敗戦&占領下」という感覚を持ってしまう方もいるとは思いますが、いまどきまともな企業は「占領軍」のような企業統治はしません。むしろ意思決定が早くなりやる気のある従業員にとっては資金力の裏付けもあり活躍のチャンスになると思います。シャープの今後の復活にエールを送りたいですね。