世界遺産登録をめぐる韓国との紛争とヤクザの交渉術
最初に断っておきますが自分の基本的関心は企業経営なので特にこの文章で嫌韓感情をあおる意図は全くありません。ただ、基本的に日本政府と韓国政府の交渉を見ていると事なかれ主義の大企業と知性派ヤクザの攻防を見ているようです(実は自分も以前交渉をしていたことがありました)。企業経営支援に携わる者として他山の石にしたいと思っています。外交は所詮勝てば官軍なので残念ながら多少下品なやり方であろうと勝った方が正義です。そういった意味で日本は”Forced”を入れられた時点で決定的な負けで、今後はこれを突破口に世界中で街宣活動等(世界中での抗議活動)などが始まるでしょう。
ヤクザの交渉はまずどこか脛に傷をもつ企業を探し出すことにあります。そして因縁をつけていくわけです。私は従軍慰安婦や強制労働問題で日本人が反省をすること自体は否定しませんし、全く事実無根とは思っていません。しかし、ここではヤクザと一緒でことさら大きく騒ぎ立てて、慌てさせるのが韓国の第1ステップです。すねに傷を持っていても事実を誇張し騒ぎ立てたら、誇張部分ははっきり否定して毅然とした態度をとらなくてはなりませんし、うろたえては相手の思う壺です。
ヤクザもそうなのですがいきなり最初は大金を吹っかけますが、ある程度相手が抵抗するといったんはひきさがります。そして小さい条件で妥協を迫ります。「これで終わりにするから・・・」と言われて、事なかれ大企業などはついお金を払ったりしますが当然これで終わりません。(いわゆる河野談話に当たります)これを既定事実としてどんどん要求はエスカレートしていくわけです。断ると街宣車で騒いだり怪文書を配ったりとどんどんプレッシャーをかけていきます(世界中での慰安婦像などは街宣車のようなものです)。今回の世界遺産騒動のようにいったん納得したように見せかけて直前にひっくり返したり、硬軟使い分けて揺さぶります。
ポイントはどこかというと基本的に妥協しないことです。もとから丸く収める気はもたずに、腹をくくらねばなりません。そういった意味で安倍首相は朴大統領と会談はしないなど、よく我慢しましたが、やはり修羅場をくぐっていない官僚は最後に安易な妥協をしてしまいました。直前でちゃぶ台をひっくり返すのはヤクザがよくやるテクニックです。特にいったん収集の目が出てきたところでのちゃぶ台返しは、ついつい現場の担当者(官僚的な人々)は上から叱責されるのが怖くて安易に事態を収拾させようとします。しかし、これは終わりのない要求の始まりになるでしょう。
私は日本が事なかれ主義である限り韓国がこのようなヤクザ的交渉術を使うのは下品であっても外交の戦術としては正しいと思います。繰り返しになりますが外交は最終的には勝った方が全てを正当化できます。当然企業を脅すヤクザは悪かもしれませんが我々は「相手が悪い」など言っても何も解決しません。自分自信が毅然とした態度で自分自身を守っていかねばならないのです。