税金の電子化で一番やってほしいこと

1.国税申告の中途半端な電子化

 今年もあと3日で終わります。本当にふりかえるとあっという間でした。さて今年はコロナと東京オリンピックが大きな話題となりました、それ以外で大きな話題になったのはデジタル化、DXなどという言葉でしょう。

 この電子化で身近なことと言えばドタバタ騒動、来年1月施行の電子帳簿保存法改正をめぐって二転三転して税理士としては困ったことでした。これについては、以前のブログでも取り上げたのでそちらをご参照ください。

電子取引をめぐるトホホなドタバタ劇をまとめました。

 ただ、自分は別にシステムに詳しいわけでもないですがが、1ユーザーとしてわりと国税の申告に関するデジタル化はお役所としては頑張っていると思います。ほとんどの税目が電子申告が可能で、今年から相続税も電子申告が可能になりました。しかし、相続税で困るのは戸籍関係、これが電子化とはほど遠い世界で戸籍は本籍がある役所まで出向く、または郵送で依頼しないといけないです。コンビニでも取得可能だそうですが本人のマイナンバーが必要で対応していな市村町が多いのでやったことがないです。本籍が変わっている場合、連動していなくてその以前の本籍のお役所にまた戸籍をお願いしないといけないと面倒なうえ当然書類も多くなってきます。

 そして、大量の添付書類、イメージデータで送るとすると電子データが大容量すぎてスタックしてしまいます。非常に中途半端な電子化です。加えて、法人税申告書を送ると別表によっては電子申告に対応していなくてその部分だけスキャンして送らなければなりません。よく経営セーフティの申告に使う別表10(7)などは令和3年度分が電子申告使えるのが来年の1月からとほぼ馬鹿にしているのかといったタイミングです。

 頑張ってはいますが民間のサービスレベルからはまだまだ程遠いと言えます

2.国税でのトホホな納付や連絡体制

 申告だけに問題があるかというと納付や連絡にはもっと問題があります。ダイレクト納付が便利だとは言っているが紙の提出物が多く面倒でほとんどのお客様はやっていないです。クレジットカード納付が納付者側に高額の手数料を払わせるといった信じられない対応でとても使い物にならないです。結局は紙の納付書で窓口納付となってしまうわけです。いくら電子化といっても電子化のためにいろいろと紙の書類に印鑑押して出す・・・みたいなことが多いです。

 そして、連絡はいまだに電話とFAXのみ、電子メールはセキュリティの関係でNGなのでしょうか。
だから不便で仕方がないです。本当に込み入った話は対面になってしまい、ビデオ会議などは夢のようなお話です。 実は地元の税理士会の役員と税務署の幹部との話し合いも、今年の秋始めてZOOMで行いました。署の総務課長の方が「初めての挑戦で無難にできてよかったです」と話されていましたが・・・どれだけ世の中のデジタル化から取り残されているのでしょうか?

 多分いろいろな規則に縛られている現場の税務署の方々には責任はないとは思いますが。

3.もっとひどい地方税

  しかし、とにかくひどいのは地方税です。本当に申告するのが嫌になります。デジタル庁地方公共団体の基幹業務等システムの統一・標準化として「基幹業務等システムについて、ガバメントクラウド上に構築された標準化基準を満たすアプリケーションの中から自らに適したものを効率的かつ効果的に選択することが可能」をあげています。

 しかし、例えば地方税の償却資産税のフォーム、紙で送られてくるのだが形がみんな違います。こんなところで個性だしてどうするのでしょうか?そもそも申告内容は全国共通だから標準化しても何の問題もないはずです。

 加えて地方税で最もいらないと思うのはeL-TAXという仕組みです。そもそも税金の申告書を送るだけのためにE-TAXとeL-TAXの2つが国税用と地方税と2つシステムがあるのが意味がわからないです。かつeL-TAXはシステムの素人の私が見ても古臭い感じ、しかも容量が小さいようで画像データを送るとすぐスタック、申告が集中するとダウンして毎年、集中しないように・・などとアナウンスしています。そもそも申告は月末に集中するのは当たり前でそれに応じた対応を行うのは毎年のことなんですからいい加減に対応してほしいです。

 典型的ベンダーロックイン、いわゆるシステム会社に丸投げのため、手を抜かれても全くわからず極めてユーザーアンフレンドリーなものが出来ています。そしてちょっとした改修も高いお金を取られるのでなかなか進まないと想像します。非常に使えないのでさっさとスクラップにしてほしいと強く思います。

 年末の提言!と思ったのですがなんだか愚痴のオンパレードになった気はしますが私からは来年是非、デジタル庁の目標の一つにe-taxとeL-Taxの統合をお願いして今年最後のブログとしたいと思います。

皆様よい年をお迎えください