実は結構やっておいた方が良い月次決算

1.決算書の分析をして思ったこと

  自分の仕事として決算書の分析をすることがしばしばあります。決算書で損益計算書は1年間の経営成績を表し貸借対照表は決算日の資産・負債・資本の状況を表します。分析で気を付けなければならないポイントの一つとして貸借対照表の見方があります。貸借対照表は決算日の一時点を表すものなのでたまたまということはあります。例えば売掛金や在庫が多くても少なくてもたまたま期末日近くに大きな取引があった、逆にあるはずのものがなかったという事があります。このあたりは月次決算をやっていて月ごとの数字を追っていけばわかります。そのあたり決算書を見る人間は気をつけねばならないでしょう

 月次決算やっていますという先でも在庫の棚卸処理をやっていない方は多いです。特に大きな在庫を持つ物販・製造系は月次決算をやって在庫の確認をすることは大切だと思います。在庫 はお金を払っていて、まだ在庫ということは回収されていない
ことですからお金が寝ているわけです。これは資金繰りをする上でどの程度のお金が寝ているかは非常に大切な数字です。また、月次決算をきちんとやっていれば季節変動などもわかり、かなり正確に1年先までの資金繰りなどもわかってきます。特に実際に棚卸した際に差異が大きい業種でもない限り毎月の実地棚卸までは必要ないと思いますので、月次決算として帳簿上の棚卸処理だけでもやっとくといいと思われます

 こういったことで月次決算なぜやったほうがいいのかまとめてみました

2.月次決算の利点

 今回のコロナ感染症融資の時、たいていのお客様は簡単な月次決算はやってもらっていますの速やかに申し込みができました。試算表もすぐ出せる状況だからです。運転資金が必要で短期の借入れを常にしているような企業は月次決算とそれに伴う資金繰り計画は必須でしょう。日頃からこのような体制を整えていれば計画に従って余裕をもって銀行に融資を相談できそういったケースで銀行側が融資を断ることは非常に少ないです。
  

 また、税金関係、期末日が来てしまうと節税手法でもできないこと多いです、月次をやっていれば着地も読めるので節税ができることに関しては手は打ちやすいです。また納税資金の準備もできる。融資お願いするにしても事前に見積もっているケースといざ決算締まって税額計算した後、資金が足りないことが判明して大慌てで銀行に駆け込むのでは印象が全然違います。

 一方、1年間の目標を立ててその達成具合を見ることは大切でしょう。さすがに売上げはなんとなく把握しているでしょうが
コストをどのくらい使っているのか把握している人は少ないです。使いすぎかどうか見ておくことが必要なケースも多いのではないでしょうか?

 ただし、小規模な法人や個人事業主などはどうでしょうか?規模も小さいし、なんとなく売上・費用・お金の流れなども頭の中に入っています。まとめてやれば・・・と思ったりするかもしれません。

3.小規模法人や個人事業主と月次決算

 おそらく小さな会社や個人事業主の場合、皆さん会計ソフトで処理をしていますから1年ためて一気にやっても別にかまわないのでは?と思うでしょう。しかし、実は月次決算の合計時間<まとめて年次決算の時間です。人間日にちが経つと忘れますから、請求書や領収書を見ても何に使ったか忘れてしまいますし、なくなったものを探すのもひと手間です。顧問税理士が何とかしてくれるとはいっても、自分で領収書などの入力している人は非常に少なく、外注や事務員(パート)がやっている場合がほとんどで私も外注さんにすべてではないですがお願いしています。当然税理士もチェックはすると思われるますが、1年分たまれば見落としの可能性は高くなります。特に個人事業主で確定申告の場合は一時期に集中しますのでその確率はより高まります

 というわけで、個人事業主や本当に小さな会社、月次決算などととは言わなくても四半期(3か月に一回)くらいは記帳は
して現状把握などはきちんとしておいた方が良いと思われます。そして、私も自分のお客様の数字は定期的にチェックしています。記帳代行をしているお客様もできる限り月次、悪くても3か月に一回は資料を送るようにお願いしています

 面倒なことはためるとより面倒なのでテキパキやってしまった方が長い目で見るといいと思います。