ニトリはビジョナリーカンパニーになれるか?
ニトリ・ホールデングスは脱・創業者経営をめざし似鳥社長から白井副社長にバトンタッチしました。日本経済新聞では「社員一人の教育に上場企業平均の4~5倍ともいわれるコストをかけ、ミスからの構想を具体化する分身を育ててきた」と書かれています。一方新聞にも書かれているようにワンマンオーナーの後をサラリ-マン社長が引きついだ場合往々にしてうまくいかないケースが多くあります。
白井氏の経営者としての力量は全く知りませんが、記事だけ見ると気になる点はあります。「生え抜きエース」とか「似鳥氏のもとで実務全般を取り仕切っていた」というような部分です。ビジョナリーカンパニーと呼ばれる企業では時期のトップは様々な試験・試練を乗り越え選抜されたリーダーのみがなることができます。いわゆる「エース」などといった形でもとから決まっていたわけではありません。また、1つのビジネスをほぼ単独で運営する能力がその選抜の中でためされますが白井氏の場合どちらかというと似鳥氏の下で番頭さん的な役割を担っていたように見えます。
当然白井氏がそれでも素晴らしい能力を持たれていて、社長で開花して一層成長するというシナリオも考えられないわけではないですが、会社のバトンタッチの仕組みとしてはビジョナリーカンパニー的ではないといえます。ただ、個人的にはニトリは好きな会社なのでうまくいってほしいですね。