多分使えないシッター代所得控除

シッター

 

厚労省が乳幼児を抱えながら仕事をしてベビーシッターを利用する会社員の税負担を軽くするために所得控除を導入する方針というニュースが新聞に載っていました。ただ、内容を見るとがっかりで「特定支出控除」という非常に使えない制度の中に組み込むということです。自慢ではないですが今まで特定支出控除を使っている方を見たことがありません。実は平成24年度は6人しか利用者がおらず25年度に「急増?」し1400人くらいになったようです。要するにほとんど使えない制度といってもよいと思います。

理由は所得控除(要するに経費として認められると考えてください)できる額が給与所得控除の2分の1を超えた部分に限られるところです。たとえば年収800万の人がベビーシッターを使っても給与所得控除の2分の1の年間100万を超えた額でないと所得控除が全く受けられません。月額10万で年額120万のシッター代がかかったとしてざっくり(120-100) x30%=6万(震災部分除く)が減税額です。おそらく、ないよりかはましですが、「これで安心してベビーシッターに任せて働ける!」とは思わないでしょう。また、この控除をえるためにはおそらく様式に記入して添付書類を集めて会社の証明をもらわねばなりません。普通の人は面倒でしょう。

多分少子化対策なのでしょうがこのような小出しの政策はやめて保育園の設置の一層の自由化とかもう少し考えることはある気はします。シッターにしてもフィリピンの女性などはアジア各国やアメリカなどで活躍しています。ホスピタリティの高い人も多く、英語も上手な人も多いですから活用できないのでしょうか?