サムスンのスマホ部門回復か?

 

今朝、サムスンのスマホ販売が回復してきたという新聞記事を読みました。骨子的にはスマホ前作の小売店での在庫を値下げなど大胆な施策で削減したので新作が売れ始めたということです。いつもながらサムスンの意思決定の速さと施策の大胆さと徹底ぶりには感心させられます。しかし、在庫削減の判断はこの会社にしては少し遅くやはり李健熙氏の不在が効いているのでしょうか。

ただ、会計の専門家としてはその施策の一つとして収益計上時期を「出荷時」から「消費者への実売時点」に変えたという点がやや不思議に感じました。普通は小売店に販売した時点「出荷時」(または小売店が検品して受領した際)に収益計上するのは違和感がありません。しかし、消費者の実売時点に収益の計上時点を変えたということは逆に言えば会計上、小売店にスマホがあってもサムスンの在庫です。つまり、小売店への売り切りから委託販売に変えたということなのでしょうか?記事からは読めとれず疑問ののこるところでした。

サムスン、スマホに薄日 販売改革で在庫解消 1~3月営業益、10~12月比で改善 「新型で反攻」なお不透明

2015/4/8付  情報元日本経済新聞 朝刊

 韓国サムスン電子の業績に薄日が差してきた。7日に発表した1~3月期業績は前期比で増益を維持。昨夏を底に悪化に歯止めがかかった格好だ。立て直しの柱はスマートフォン(スマホ)の流通在庫圧縮やコスト削減など「守り」の手法だ。米アップルや中国勢に押されるなか、新型スマホで再び「攻め」に転じられるかはなお不透明だ。…