市販薬購入の所得控除導入
日経の一面に今朝市販薬を購入した場合1万円を課税所得から控除する制度を厚生労働省と財務省は新たに設けるようです。だいたい政府が考える所得控除はとにかく使い勝手が悪いものが多いのですがこの市販薬の所得控除は久しぶりにヒットではないかと思われます。
1つは納税者にとってで、1万円超なので医療費控除の10万円超(所得水準によっては多少下がりますが)を差し引くのと比べ使い勝手がいいことです。2つめは確かに薬を医者に処方してもらうと3割負担(後期高齢者は1割負担)なのでそのために医者に通う人というのは少なからず存在しているので、医療費削減効果はあると思われます。しかし、後期高齢者だと所得税負担減少部分は住民税とあわせても普通は多くて15%~20%程度なので医療費が1割負担なままであれば政策効果は低い気がします。このあたり国民医療費の負担割合の考察も一緒に行う必要があると思います。
ただ、年度末確定申告の無料相談をやっていると多いのがお年寄りの医療費控除ですから、これが導入されるといらっしゃる方が増えて結構込み合うかもしれないのは少し心配ですね。