残念な東芝の開示姿勢

WH

 

日経紙上で東芝の情報開示姿勢が叩かれています。ネガティブな情報を出すのは確かに嫌なものですが小出し、かつ深夜など投資家が対処できない時間に開示をするのは明らかに体質に問題があると思われても仕方がありません。今評判はある意味底ですから悪い情報は早めに出し切ってこれからの復活に全力を注いでほしいものです。せっかく上昇してきたところで過去の変な問題が足を引っ張るのが最悪です。

一番叩かれているのは子会社であるWHの処理でWH本体で計上している減損処理を親会社である東芝では計上せずかつ開示もしていなかったということです。ざっくり減損を説明すると減損は事業ごとに判断して将来の収益獲得がかなり下回る事業についてはその事業の固定資産(建物、機械など)を評価減するものです。WH本体の事業は4つありその中で2つの事業が不振で減損を計上したようです。一方東芝はWH全体を減損の評価単位としているので残りの2つの業績が良い事業を合わせるとWH全体としては減損する必要がないとの理屈です。

別に不正な会計処理ではないですが、今までの経緯を見ると工事損失をWH側でも先延ばししていたなどあるわけですから、WH全体とて減損にならないよう必死に数値を操作したのではないかと疑いたくなります。WH社の企業価値というのは投資家にとって非常に関心の強い部分ですからそのあたりは丁寧な説明をすべきだったと思います。