知らないと損をするインボイスの小ネタ

1.公共交通運賃とインボイス

 前回のブログ(以下のURL参照)では取引の相手方が免税事業者だったらインボイス制度の導入でどうなるの?という話をしました。そこで、取引先からもらう請求書や領収書、インボイスを入手しないと、その分の消費税は仕入税額控除(売上で預かった消費税から控除)できないので非常に困ったことになります。(消費税の本則適用の場合)

https://ta-manage.com/22050_invoice/

 ところで、中にはどう考えてもインボイス発行できないだろうというものがあります。これはどうなってしまうのでしょうか。

 一つは少額のバスや電車です。今どきSUICA、PASMO、ICOCAなどで処理するのでインボイスなどもらうことできません。駅でもらおうとなどすると多分大混乱となります。実は、こういった取引はインボイス交付義務の免除取引となります。対象は電車、バス、船舶ですが、3万円以上のもの、交通機関といってもタクシーや飛行機はダメです。

 ただし、こういった不特定多数の取引の場合、インボイスが必要な取引も適格インボイスの入手でかまいません。ただ「簡易」とはいっても宛名の省略、税率ごとの本体価格または税額の記載、どちらかで良いだけでさほど簡易ではないです。タクシーのレシート大きくなるのか、もっと字がちっちゃくなるのかやや見てみたいです。

 今よくわからないのがETCの取り扱いです。多分ETCカードの発行業者がインボイスを発行してくれるのではないかと思われますが、免除になるのでしょうか?

2.自動販売機

 もう一つインボイスが出てこなさそうなのが自動販売機です。自動販売機でジュースなど買っても販売機からそもそも領収書なんて出てこないです。こういった自動販売機の取引については自動販売機特例によりインボイスは不要となっています。

 ただし、自動販売機ならばすべてインボイスがすべて不要かというとそのようなことはありませ
例えば牛丼チェーンの松屋で食券を自動販売機で買って牛丼を注文します。こういったケースでインボイスが不要というとそのようなことはありません。自動販売機特例はそこでモノ・サービスの引き渡しが完了するケースに限られます。自動販売機からジュースは出てきますが、松屋の販売機から牛丼は直接出てこないですよね。

 コインパーキングなども同様です。今もちっちゃい領収書が出てきてはいますが、将来は簡易インボイスが発行できるように紙も大きくなるでしょう。そうすると、機械の改修が必要になると思われます。

 今、こういったインボイス投資に伴う投資に対し、補助金の適用が拡大されています。IT導入補助金や持続化補助金です。ざっくりいうと前者が100万円超の大きめの投資、後者が100万円以下の小さな投資が対象といってよいと思われます

 他には仕入の相手が一般消費者でインボイスが入手しにくい業種というのがあります。それはどうしたらよいでしょうか?

3.相手が一般消費者であるもの

 典型的なのが古物商や質屋です。骨とう品やブランド品などを持参するのは一般消費者で、当然インボイスなどは発行できません。しかし、この仕入にかかる消費税が控除できないのは困るというわけです。

 一般消費者からの購入が多数ある質屋や古物商の場合は質屋・古物商特例があり帳簿への記載だけで済みます。ただし、相手方の住所や名前、取引年月日、取引内容、支払対価、古物商・質屋特例である旨を帳簿に記載あります。したがって、相手が適格請求書発行事業者でない旨の確認などを取っておくことが必要です

 似たようなものに、従業員に対する出張旅費の精算があります。精算をする従業員すべて適格請求書発行事業者になってもらうわけにもいかないです。こういったケースも同様に帳簿への記載でインボイスが免除となります

 ただ、税理士的に消費税で一つだけありがたいことがあり、地方消費税も一括で申告・納付ができることがあります。本当に悪名高きELTAXを使わなくて済むのはありがたいです。江戸の仇を長崎でみたいな論拠ですがインボイス制度導入を機にeLTax廃止にならないかしら・・・・。