コロナ職域接種をめぐる税金の話

目次

1.コロナワクチン接種について

今回は税金小ネタです。

 6月の終わりくらいから我々高齢者になりつつある人間にもコロナワクチン接種のお知らせが届き始めました。しかhし、練馬区の大規模会場接種の受付、インターネット予約は全然つながらないまま終了してしまいました。ただし、個々のクリニックでの接種も区は実施しているので何とか私も17日土曜日の接種にもぐりこめました。

 ただ、結構私の世代はやはりいっぱいで、ワクチン接種ができないワクチン難民の方はそこそこいるようです。そこで救いの神なのがいろいろな企業でやっている職域接種です。通常は自社の社員とその家族が対象ですが、取引先などにも広げている企業もあります。私も会計事務所で使っている
会計ソフトのFREEE社から職域接種受けられるというお知らせが来ていました。おそらく協力企業という位置づけなんでしょう。これも一日でいっぱいになてしまったようですが。

こういった時、税金関係はどうなるのでしょうか?

2.職域接種の税金

 こういった企業が行う場合1回の接種で2070円(+消費税)が委託料として市区村町などから支払われます。一方、接種する人からお金は取らないので会場の使用料等で通常企業の自己負担が出ます。足が出ますが、こういった会場費用とか経費になるのでしょうか?という話です

 特に気になるのは自社の職員はともかく取引先などに対する接種です。杓子定規に解釈すると交際費か寄付金にあたるではないかということです。
そして、そもそも法律の運用は杓子定規になされるものです。

 交際費の定義は「法人が、その得意先、仕入先その他事業に関係のある者等に対する接待、供応、慰安、贈答その他これらに類する行為」ですが「その他これらに類する行為」になるかということが問題になります。また寄付金の場合は「金銭その他の資産の贈与又は経済的な利益の無償の供与」ではないかということです。

 これについては、取引先がワクチン接種を受けることで社内の新型コロナ感染リスクを軽減することができるので自社の業務遂行に必要な費用と解釈されます。したがって単なる取引先への無償の供与ではないし、取引先への便宜ではありません。のあたりは税務当局からQ&Aが出て明確に交際費や寄付金に当たらないという見解がでました。

でも、その他いろいろ落とし穴はないでしょうか?

3.コロナ接種の落とし穴はあるか?

 もう一つは従業員の接種が従業員への給与ではないか、いわゆる従業員は給与課税されてしまうのではという問題があります。これについても本来の接種の主体は市区町村であり、それを会社が代わってやるだけなので給与課税は生じません

 動い細かい話ですがかかった経費の消費税の話もあります

 通常消費税は売上等で受け取った消費税から仕入等の際に支払った消費税を控除して支払いますが、非課税売上等に対応する仕入等は差し引けないし、課税売上、非課税売上どちらに対応するか不明なものは共通費として課税と非課税比率で案分することになります(ただし課税売上5億円以下や課税売上割合95%以上はすべて差し引けます)

 通常全社で行えば共通費となります。しかし、外部に出て取引先と接する営業部門だけ接種などの場合、は課税売上に通常直接関係するのでその営業部門から生じる売上が課税売上であればその部分の消費税は課税売上に対応するモノとして全額控除できます

 コロナ関連の処理について、国税庁もかなり迅速に方針を示して、不安を和らげる措置を取っており頑張っているなぁという感は強いです。