日本は世界で有数の起業しにくい国?

起業1

世界銀行が世界のビジネス環境ランキングを発表しましたが日本の順位は世界190か国で34位と低順位に沈み、特に「起業のしやすさ」では106位に沈みました。世界銀行の分厚い英文の報告書についてサラリと目を通しましたが、この「起業のしやすさ」は起業に関する手続きの簡素さが主にポイントとなっているようです。日本より下位の国は「女性の起業は特別な手続きが必要」といった論外な国も多いので、ほぼ手続の面では最悪の部類にはいるわけです。報告書の中に「Good Practice」と言う項目があって良い例が載っていますが、特徴として挙げられるのはワンストップと電子化です。

日本の場合、法人登記は①公証人に定款認証してもらい②法務局で登記して③税務署に開業届等を提出④都道府県に開業届を提出⑤社会保険事務所に社会保険の手続き⑥労働基準監督署に雇用保険等の手続きと一般の会社だけで5段階あります。何かしらの認可業種だともっと手続は増えるわけです。これが実は世界の115国・地域では一か所決められた役所に書類を出せばそこで終了ということで日本は極端に遅れていることが良くわかります。中近東や北アフリカの国々でも納税者番号を使いワンストップで起業が主流になってきたと世界銀行のレポートには記載してありました。もう一つは電子化で120か国は電子ですべての会社設立手続きが完了するようです。

このように日本は致命的に会社設立の手続きで遅れていることが良くわかります。そもそもの原因は役所間の縦割り行政の酷さでと既得権益の保護でしょう。マイナンバーを導入しても普及が進まないと政府は悩んでいるようですがこのような役所間の縦割り打破にマイナンバーを活かすと言った利便性を進めない限り、うまくいかないでしょう。また登記手続きはほとんど定型的な、少なくとも世界の潮流ではテンプレートに入れればできてしまうのにもかかわらず、日本では公証人や士業の関与が必要なプロセスになっており、私見ですが単なる既得権益にしかみえません。

是非、安倍政権はこのビジネス環境で3位以内に入りたいという目標を掲げるならばこの辺り打破してほしいものです。

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