タカタ会長の進退発言について思う
28日株主総会でタカタ会長が辞意を表明したのにもかかわらず、株主総会終了後会社側で辞意を撤回する文書が関係者に配られ混乱しています。この件で非常に不思議なことが2つあります。一つ目は株主からの「辞める意思があるのか、即刻自ら発表してほしい」という発言に対する対応です。ふつう上場会社では想定される質問に対しては事前に回答を用意し、経営陣でどのように答えるか決めています。「辞めろ」というような意見は当然に想定される重要な質問で、きちんと経営陣で合意した回答が行われるはずです。要するに後で撤回せざるを得ないような回答はふつう出てきません。
二つめに不思議な点は会長の辞任を撤回する文書が「一部の関係者」に配られている点です。代表取締役会長の異動は重要事項なので、少なくとも辞任するかどうかの明確な文書はプレスリリース等で公表すべきものだと思いますが、今現在タカタのホームページでこの件に関する公表は全くありません。
考えられることは社内の意思決定が大混乱をきたしていることでしょう。ふつう上場会社であれば業績が悪くなれば経営陣の責任が追及されるのは十分想定内で準備は相当練られているはずです。それができないということは、かなり問題です。そういった意味ではかなり大胆な経営陣の入れ替えというものが本当に必要なのかもしれません。