東芝・富士通・VAIOパソコン統合白紙はなぜか?

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東芝、富士通、VAIOのパソコン事業の統合が白紙に戻ったようです。もともと目的は部品やソフトウェアの調達費用を下げて収益性を高めることですので一般的に言えば統合で調達費用は確実に下がりそうです。間接部門も統合でかなり削減できますからこの統合が唯一絶対の解法でないとしても収益性を高めるためには有効な手段であるのは疑いがない気がします。

記事をみると拠点の統廃合や人員のリストラで意見がまとまらなかったように読めます。あくまでも想像ですが3つの部門がそれぞれ自分の部門の拠点や人員を残そうとパワーゲームを繰り広げていたのではないかとみられます。本来は統合の場合、全体最適の観点から拠点や人員配置を考えていくから効率的になります。結果的に自分が属していた部門が大きく削減されることはつらい選択ですが、未来の一筋の光を見つけるために全体最適の解を探していくというのは実は前向きな話です。統合が白紙になるのはこのようなおそらく前向きな態度で話し合いが行われないということであり、そのような統合は確かに白紙に戻すのは正解でしょう。

欧米系の買収に慣れた企業、例えばGEなどは統合をする場合のリストラは別に被買収側だけでなく元のGEの部署も全体最適の面から冷徹に削減していきます。日本を代表する一流企業が部門が生き残れるかの瀬戸際でいまだに部分最適のパワーゲームをしている様は非常に悲しい気持ちになります。

私は安易なリストラは大反対ですが生き残りの際に冷徹に遂行することは必要です。去っていく従業員にできるだけ暖かく再就職に時間を与える、サポートするなど可能であればやってほしいと思います。「判断は冷徹に素早く、ケアーは暖かくある程度時間をかける」がリストラなど厳しい判断の鉄則だと思うのです。日本企業は判断が遅く、いざやるとなったら唐突で従業員は路頭に迷うといった結局一番冷たいリストラになっているような気がします。

 

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