消費税増税はなされるか?
日経平均の2015年3月末は昨年度に比べ13%の下落となりました。4月1日も594円下落で景気に暗雲が立ち込めてきました。そこで出てくるのが消費税増税延期論です。日本経済新聞の調査でも賛成が33%で反対が58%と反対が多数です。世論も反対だし、景気も腰折れ感が出てきたので消費税増税は止めようという声はあります。
ただ、企業の意思決定もそうですがまず、痛みを伴う改革で賛成多数ということはありません。この消費税や年金改革を見ると朝三暮四という故事を思い出します。中国、宋の狙公(そこう)が家計が苦しくなったため食事を減らそうと、飼っている猿にトチの実を与えるのに、朝に三つ、暮れに四つやるというと猿が少ないと怒ったため、朝に四つ、暮れに三つやると言うと、たいそう喜んだという中国の故事です。昔から人間の性格として目先の利害にとらわれるものであり、私自身も感情的には消費税増税は嫌だと思っているのは確かです。ただ、日本の消費高齢化は避けられない事実であり今のうちから社会保障の仕組みや財政を立て直さないと悲惨な将来は見えています。
世論が反対、企業でいえば従業員や他の役員が反対と言って厳しい判断を止めたり先送りするのは比較的簡単です。ただ、リーダーは特に厳しい判断については反対を押し切ってやっていく役目があると思います。多数意見は特に厳しい判断を下すときにおいては必ずしも正しくはないと思うのです。
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