待機児童の問題と働き方
待機児童の問題がマスメディアや国会をにぎわしています。子どもを保育園に預けられないから働けないというのは切実な問題だと思います。自分の感覚だとヒト(保育士が集まらない)、ハコ(保育園を建てる場所がない)、働き方(融通がきかない)の3つの問題があるかと思います。
ハコとヒトの問題はあまり業界や制度は門外漢なのであまりわかりません。ただ、乱暴なことを言わせていただければ、ハコについては都内には廃校になった小学校などいらなくなった公共の建物は少なからずありなぜハコがないのかよくわかりません。ヒトについても給与の単価が安いというよりもきちんと残業代などを払っていないなどそちらの問題のであって、マーケットで大体決まっているものに政府が介入してうまくいくとは思えません。
実は大きな問題は働き方のスタイルに自分はあるのではないかと思います。自分が米国で働いた際の経験ですがGEの同僚などでも共働きは半分以上いたと思います。保育園に預けて全く問題なく働いていたかというとそうでもありませんでした。やはり、不思議なことに忙しいピークの時などに限って子供が病気になったりで大変そうでした。自分も家庭の事情で娘を保育園に週3回預けていましたが会社割引後で月900ドル(約12万円)でかつ4時半くらいに迎えにいかねばならず大変でした。
多分働き方の違いとして、上司が仕事の途中で抜けたりすることはあまり気にしないということです。予定表にいれて、自分のアシスタントに出かける旨声をかけておけば別に上司にイチイチ了解をもらう必要はありません。典型的日本企業は「職場に居ること」をやたらと求めて拘束が厳しい気がします。当然職場でのコミュニケーションは重要ですが仕事で個人でやる部分とチームでやる部分はある程度分離して個人でやる部分は個人に任せることが重要なのでしょうか?これは別に大企業だけの話ではなく中小企業でも一緒だと思います。ノートパソコンやタブレットがあれば極端な話どこでも仕事はある程度は可能なので、企業でも柔軟な働き方は認めてもいいのではないでしょうか?
ただ、別に柔軟な働き方とは従業員を甘やかすことではありません。たとえば自分も仕事のピークで週末もフルでみな働かねばならないほど忙しい時に夫婦共通の友人が日本からニューヨークにやってきました。私は土曜朝5時に出社して朝8時くらいに出社した同僚と打ち合わせして、その後も仕事、夕方仕事をいったん中断して妻と子供とマンハッタンに向かい友人とディナーやミュージカルを楽しみました。マンハッタンで泊まって翌日友人とチャイナタウンで飲茶を食べたのち別れて夕方会社に戻って同僚と打ち合わせ、夜11時には月曜朝までに上司に渡す資料を作成終えて帰宅しました。おそらく日本の会社であれば「忙しい時になぜいない」ということになるでしょうが、全く上司も同僚も気にしていませんでした。プロなのだから結果は出してくれるだろうという信頼感がお互いにあるわけです。
ポイントは個人ワークとチームワークの仕事の境目をもう少し明確にして個人ワークの部分はもう少し個人の裁量に任せるような働き方ができてもいいのではないかということです。そうでないとやたらと「会社にいる」ことが必要で特に自分でコントロールできない子供の世話に割く時間が無くなってしまうわけです。一方で働く側も覚悟は必要で、よく聞く「一生懸命夜中までやりましたができませんでした」みたいな言い訳は許されないと思われます。
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