中期経営計画が変わる
昨年6月に導入された企業統治指針により日本企業の中期経営計画のあり方が変わっているという記事が日本経済新聞に載っていました。いわゆる単なる目標ではなくコミットメントに代わり、株価もこの中期経営計画の内容によって随分差異が出ているようです。
たしかに、コーポレートガバナンスコード補充原則4-1②に「取締役会・経営幹部は中期経営計画も株主に対するコミットメントの1つであるとの認識に立ち、その実現に向けて最善の努力を行うべきである。仮に、中期経営計画が未達に終わった場合にはその原因や自社が行った対応の内容を十分に分析し株主に説明を行うとともにその分析を時期以降の経営計画に反映させるべきである」と載っています。
記事を見ると具体的な目標数値がないもの、または以前の実績や経営計画の内容から具体性の乏しく空手形である者については影響を与えないかかえってマイナスの結果になっているようです。もともと、私は経営計画は経営陣のコミットメントだと思っていました。上場企業だと株主ですが、中小企業だと銀行や従業員へのコミットメントと言えましょう。その中で野性的な目標は掲げるもののそれを達成するための具体的な道筋がなければ単なる空手形と言えます。よく「経営計画作成します」というコンサルタントがいますが、他人が作った経営計画ではコミットのしようがありません。大企業でも経営企画部門が作ったものでは誰も動けません。当然コンサルタントや経営企画部門がファシリテートして手助けすることは役立つ面がありますが、最終的には経営陣が従業員を巻き込んで作成しないと魂のこもったものはならないと思います。
私も経営計画の作り方や作る過程のアドバイスをしていますが、最終的には経営陣に熱意がなければいい経営計画は作れません。そのつもりで経営計画を作ってほしいものです。
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