民泊をめぐる議論

minnpaku

日本経済新聞の記事によると民泊をめぐり、厚生労働省と国土交通省の有識者会議は部屋の貸し手に旅館業法の営業許可の取得を促す対策を了承したようです。もともと民泊の始まりは別荘や逆にバカンスでしばらく留守宅にする自宅に人を宿泊する仕組みをウェブ化したことのようです。これに旅館業法の枠組みをはめるようです。旅館業法第一条にあるように以下のような立法趣旨です。1.旅館業の健全な発達を図る2.旅館業の分野における利用者の需要の高度化及び多様化に対応したサービスの提供を促進3.公衆衛生及び国民生活の向上に寄与することです。

なぜ規制をかけなければならないのかがあまり書かれていないのでわからないのですが自分が考える問題点としては民泊した外国人がマナーを守らない等で近隣迷惑になるという点でしょうか。マンション等で空き室対策として民泊をする際、宿泊客が夜中騒いだり大量のごみを廊下などに放置して迷惑など、このあたりは何かしら規制が必要かもしれません。

しかし一方で旅館業法は多数の人々が繰り返し宿泊をするという前提で作られていますから公衆衛生や構造において許可の基準として様々な規制が課せられています。一般の人々にとって許可のための大量の書類を作成するのはかなりハードルが高く、そのため行政書士の業務になっています。したがって、そのまま旅館業法の規定をあてはめ許可制にするというのは過剰規制で実質的に民泊を抑え込もうという意図が明らかに思えます。テロの問題点も挙げられていますが特に旅館やホテルのフロントでテロリストを見抜けるとは思えず、民泊だからテロの温床になるという旅館業界の主張もよくわかりません。

たしかに野放図に規制を解除するのは問題ですが、新たな動きにすぐ既得権益保護が前面に出るのは非常に日本の今後の発展に残念な気がします。