TSUTAYA図書館はダメか?
地方の図書館でカルチュアコンビニエンスクラブ(CCC)が経営するTSUTAYAと提携する図書館が表れている一方で愛知県小牧市のように住民投票で否決されている例があるようで結構逆風も吹いているようです。海老名市では協業をしていた図書館流通センター(TRC)との確執もありました。問題点としては日本図書分類という方法ではなく独自の分類方法を取っているので図書館側で分類に混乱が起きたこと、本の選択で偏りがあったということのようです。
ただ、この手の議論で思うのは数字や情報などが一人歩きしている点です。本の選択で偏りがある例としてCCC図書館を開設した武雄市ではCCCから購入した1万冊の本のうち1630冊借りられていないなどがあります。一見非常に多く感じられますが「公的運営図書館で購入して1年以内に借りられない本」のデータと比べないと多いのか少ないのか全く分かりません。作家のグルメのエッセイが料理本に分類されていたことなどが問題にされていましたが、私の近所の(CCCが運営していない)図書館でもそういったケースを先日見ています。武雄市の図書館で返却した本が書棚に分類の混乱で返されていないと書かれていましたが、新規開設図書館ではもしかすると別にCCCが関与していなくても起こることなのかもしれません。
大抵「叩く」記事というのは叩く対象の問題のある点だけを比較することなくクローズアップすることが多いです。よく英語で”Apple To Apple ”といいますがほぼ同等の条件で比べた話がないと信用はできないです。
個人的な体験ですが近所の図書館が民間運営になってから、職員の動きが2倍以上速くなりました。以前は長い列ができていても窓口のその担当以外の人は知らんぷりでしたが、民営になってから貸し出しの列が長くなると他の部署からもすぐ人がとんできて手伝います。非常に親切で気持ちよく対応してくれますね。