川崎汽船減損81億の損失について -日経平均の18000円割れ
日経平均の18000円割れがそろそろ企業の決算に影響を与え始めたのでしょうか?川崎汽船が持合い株の減損処理などで81億の特別損失を計上すると発表しました。通常上場株式は時価評価ですが、売買目的でない場合は損益は認識せずにBSの調整項目になります。ただし、時価が取得価額の50%を下回ると回復可能性が明らかにある場合を除き減損処理(損失の認識)をしなければなりません。
通期の計上利益予測が400億ですから、半期の減損処理だけで2割程度が吹っ飛んでしまった計算になります。有価証券報告書を見ると約480億程度その他の株式がありますのでかなり持合い的な株式が多い会社かもしれません。ただ、例えば保有株式のJFEホールディングスでいうと現在の株価が1500円くらいで、確かにピーク時は3000円を超えていましたが2012年などは1000円程度で低迷していました。そういった意味では昔から保有していた株式でしたら減損処理は行われないはずで比較的最近購入した株式が多いのではないかと想像されます。ただここまで減損額が大きいのは少し不思議な気はします。
大抵の企業は株式持ち合いは減らす方向にあるので近年の株式購入は少ないのではないかと思われます。したがって、株安が大きく企業経営に影響を与えるかというと、川崎汽船がまだまだ特殊なケースかもしれません。