「男性の育休促進へ助成金」に思う

ikumenn

厚労省が男性の育児休業促進に関し助成金を新設するようです。ただ内容をみると1人目の従業員が育休をとれば30万円2~5人目は15万円を企業に対し助成、対象は過去3年間に男性の育休取得者がいない企業で配偶者の出産から8週間以内に5日以上の「育休」を取れば助成金の対象になるようです。あまり言葉の細部をとらえるのは本意ではありませんが出産から8週までは「産後休暇」であり、「育児休業」はそこから始まる制度です。また、本来の目的は出産した女性が職場復帰しやすいようにということだと思われますが、出産後たった5日程度夫が会社を休んで手伝ってもらえば心強いかもしれませんが、職場復帰につながるとは思いません。いかにも中途半端な制度のように感じられます。

いかにも諸外国で男性の育児休業が進んでいるようですが、少なくとも自分が米国企業に勤めていた際に日本や米国では見たことも聞いたこともありませんでした。ただ、妻の出産の後、数日休むのは当たり前で出産後の翌日自分が会社に行くと、英国人の上司に「今は会社にいる場合ではない。少なくとも2,3日は妻と一緒にいなさい」とたしなめられた記憶があります。ただ、米国では女性の社会進出が進んでいて奥様は大手企業の役員クラスで夫は主夫という家庭はみたことがあります。

まとめると、このような中途半端な制度ではなく保育園やナニー(情操教育なども行うプロのベビーシッター)の制度が出産後利用できるハードルを下げる方が重要な気がします。また、いったん企業を退職した女性が復職しやすいように育児退職をした女性を再雇用をした企業に助成金を与える方が同じならば効果的ではないでしょうか?