IHIの純利益下方修正ー東芝ドミノ起こるか?
IHIが昨日発表した決算短信の際、従来予測から100億円の下方修正を発表しました。理由はシンガポール向け採掘船の船体工事などで採算の図面の修正等により大幅に工事が遅延して、それがドミノ倒しのように他の工事に波及していたというのが理由とされています。
内容を見ると突発事項ではなく、正直申し上げて決算と同時でないと発表できない内容ではありません。本来もう少し早く開示できる内容と思われます。また、5月に行った業績予測をすぐに大幅修正するというのは一部上場企業として恥ずかしい話でなかなかやりません。
以下はあくまで想像ですが、このギリギリの発表は先送りにしたい派ときちんと開示したい派のせめぎあいがあったのではないかと思います。また、これは、いわゆる東芝問題で話題になった長期工事の引当の問題に近い話な気がします(この船舶工事に工事進行基準を用いているかは不明ですが)。監査法人は東芝問題を見て、かなり強硬に損失の認識を迫っており、ぎりぎりで先送り派も東芝の二の舞は避けたいと断念したのではないでしょうか?
これから地味ではありますが、このような損失認識の発表がポチポチと長期工事やプラントをやっている企業からドミノ倒しで出てくるのでは・・・・と思うわけです。