マイナンバー導入に思う その2

以前マイナンバーについてどちらかというと税理士的な立場から税務当局の狙いなどの話をしました。ただ、国を挙げての話で税金を取りやすくするだけの話ではなく、長期的に公的機関の運営コストをさげようという発想があります。

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その中で国民医療費を下げようという部分もあり、医療機関のカルテ情報や服薬情報をマイナンバーで管理しようという考えはあるようです。ただ、病歴など非常にプライバシーの高い情報が漏れる可能性が多いと反対の声もあるようです。しかし、自分や家族で病気にかかったケースを見ると、とにかく検査は多く、同じような病気でも病院が変わるとまた検査のやり直しも多い気がします。服薬情報にしても、お薬手帳などはありますが、忘れることも多く飲み合わせの副作用などについては結果オーライな面は強いかと思います。どちらかというと、このプライバシー漏えいについては医師会の反対が強いと新聞などの論調ではみえます。

表面上の反対理由は患者のプライバシーに配慮してとありますが本当でしょうか。医師にとっては重複検査でも収入になります。また、電子カルテの中小病院普及率は3割くらいで、小規模クリニックはもっと小さいと思います。マイナンバーがカルテに導入されれば電子カルテは必須になるでしょうし、この投資も必要でしょう。収入が減って投資が増えるわけですから経営合理性として反対するのは当たり前です。医者も経営者としての側面はあるわけですから明らかに損することは賛成できないでしょう。私見ですが何らかの移行のための特別な税制か助成金のようなものは必要な気がします。