個人事業主や一人社長に事業計画は必要か?
目次
1.あと今年も一か月
気が付けば今年もあと一か月になりました。皆様にとってどのような1年だったでしょうか?個人的なことを申し上げると特に前半は仕事に追われすぎた という感が強いです。4月に入るまでは土日も含めて3日くらいしか休まなかった気がします。後半は少し落ち着いて家族と海外旅行なども行ったのですが その後は顧客先でややトラブル(私とのトラブルではなく顧客自体のトラブル)があり、それの解消でかなり私も巻き込まれて大変な日々でした。といった 感じでバタバタしているうちにあっという間に残り一か月となったといえます。 さて、12月23日は冬至ですが、暦上1年を振り返り新しい計画を考えるのに良い日だと言われています。特に一人社長や個人事業主の方は多かれ少なかれ パタパタと忙しいうちにあっという間に1年たってしまうということはないでしょうか?そういった意味では1年を振り返り新しい計画を立てるというのは 実は大切ではないでしょうか?
2.事業計画に対する誤解
中小企業や個人事業主の方に「事業計画作っていますか」とお聞きすると大抵「うちは大企業ではないから必要ないです」「別に銀行からお金借りるつも りもないので必要ありません」とか「売上が決まれば経費は固定費しかないのですぐどのくらいの利益かわかるので必要ありません」などの答えがかえって 来ます。
特に会社員経験のある方は100ページを超えるようなパワーポイントとエクセルの補足資料がぎっしり詰まったようなものを想像されているかもしれま せんが当然そのようなものではありません。一方事業計画=予算と思っている方もいらっしゃるようですが予算は事業計画のうち、数字の部分のみで ありほんの一部分にすぎません。むしろ予算とは計画を実行した場合どのような結果になるかを予測したものにすぎません。
また、事業計画はあくまでも「計画」ですから事業をやるのに行き当たりばったりではなく、きちんと計画を立ててやるべきでそれを一定のフォーマット で作成するものにすぎません。したがって会社の規模の大小にも拘わらず計画は必要だと思います。
しかし、事業計画をつくるためにコンサルタントなどの専門家を雇わねばと思っている方もいらっしゃると思います。専門家を雇うメリットはやはり作成 に慣れているのである程度の時間のセーブと質は確保できることと第三者の目を入れることで自分自身や自分の会社を客観的に見れるという点でしょう。
ただし、気を付けなければならないのは事業計画は最終的には自分自身で作るものであり、コンサルタントは支援やサポートをするものである点です。 所詮他人が作った計画で社長が実行する訳はないですから典型的絵に描いた餅になります。ですから「事業計画作成します」と称するコンサルタントは金融 機関などに提出などの外部提出用が緊急に欲しい場合は使うべきではありません。逆に言えば自分である程度自分を客観視できて労力と手間を惜しまないと いうならば自分で作成することも十分可能です。
3.事業計画を作成し始めるタイミング
起業する際に事業計画は必要かと聞かれることはあります。一般的にはこのタイミングだと時間があるならば作ってもいいのではないですか?という レベルです。なぜならば、この段階だとまだ自分のビジネスでやること自体明確に定まっておらず自分のビジネスモデルもない状況なので本当にキチン とした事業計画たててもすぐやることが変わるかもしれないからです。非常にラフな計画程度は必要ですが「事業計画」とよぶようなきちんとしたものは 必要ないと思います。とりあえずこの段階は売上げをあげるだけで必死ですからそちらの方に力を注いだ方がいいでしょうね
ただし、起業にあたって「美容院をやる」「ラーメン店」をやるなどすで多額の資金を投下してビジネスモデルもほぼ決定しているケースは非常に 事業計画は大切です。事業計画を作成して資金を投下する前にある程度成算があるかなど確かめる、いざ始めてみて資金がショートしないかなど計画 しておかないと倒産の危険が高いからです。
そういった意味では普通の一人社長、個人事業主などはお客はある程度つかめるようになったけど、将来もこの現在の単なる延長線でいいの?と 思ったあたりが作成に良いタイミングでしょう。
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