かぼちゃの馬車と融資トラブル

 

 女性専用シェアハウス「かぼちゃの馬車」をめぐるトラブルでスルガ銀行の不正関与が焦点となっているようです。もともとはかぼちゃの馬車運営会社が賃料を保証してスルガ銀行が融資する一方、物件所有者が運営して賃料と融資返済額の差額がもらえるといったスキームですが、運営会社が倒産して約束した賃料が払えず、融資の返済だけが残ったという結末です。確かに世の中「濡れ手にあわ」的な絶対もうかる方法などはないわけでこれに引っかかる人の自己責任と言ってしまえばそれまでですが、銀行の責任はないのでしょうか?

 似たような例としては、私は割賦販売法の個別クレジット会社の加盟店の勧誘行為に関する調査義務の項目を思い出します。よくXX回払いで販売する商品・サービスがありますがその与信を提供するクレジット会社は販売会社に対する調査義務があります。ざっくりいえば販売の際、重要事項についてうその説明などがあった場合、クレジット契約も解除でき、今まで支払った分についても返還を求めることができるというクレジット会社に対する厳しい規定です。

 銀行の社会的影響を考えればクレジット会社並みの規制をかけてもよいのではないかと思います。特にスルガ銀行のケースは新聞記事を読む限り、カボチャの馬車は単なる加盟店的なものではなく、積極的に売り込みに関与して、行員が融資書類の偽造にも積極的に関与した疑いも持たれています。銀行として、このような事業者と提携してローンを提供するという仕組み自体は正当な営業行為だとは思いますが、その事業者について不正なことをしていないか調査する義務は本来はあり、それを怠っているのですから(法的な責任はともかく)社会的責任は少なくともあるのではないでしょうか?

メルマガ、ブログではお話しできないような多少つっこんだ話を起業家や起業したい方向けにしています

ご興味ある方は以下でご登録を

https://www.reservestock.jp/subscribe/69517

 

 

お問い合わせ