Amazonが独自の配送網

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Amazonが日米で大胆な手を打っていきます。「泣かぬなら鳴かせてみせようホトトギス」のように常に知恵を絞って新しい手を打ってきます。アメリカで行ったのはホールフーズの買収です。ホールフーズは日本でいえば高級食品スーパーと言われていますが、個人的には「成城石井」というより「多少有機野菜が多いサミットかライフ」といった印象です。余談ですがアメリカのスーパーは一般的には平気で傷んだ野菜果物とか売っていますし卵も割れたのが混じっていたりしますからよく確認してから買わないといけませんが、ホールフーズはそのあたりは日本のスーパーのレベルにはなっているという点では高級かもしれません。ただ、確かに格差社会のアメリカではホールフーズは高級住宅地の近所にしかないですから富裕層の財布を握るという意味では同様の業態においては恐ろしいかもしれません。アメリカではAmazonが小売の実店舗も制覇するのではないかと戦々恐々で比較的高所得層が相手のコストコ(アメリカではコスコですが)は株価がそのニュースで1割近く下落しています(一方でわりと低所得層が相手のWalmartなどは多少下がった程度でした)。

日本で行ったのは個人運輸事業者の囲い込みのようです。さすがに直接ではなく「桃太郎便」を手掛ける丸和運輸機関を通して個人事業主を組織化させるようです。ヤマトや佐川も音を上げたAmazonの配送どうなるのだろうかと思っていたのですがこのスピード感で新たな手を考えてくるのは凄味があります。大手運輸会社が人手不足と過重労働で人員を囲い込みにくくなる一方、このやりかたはビジネスモデルでいえば「事業化代行型」で空いているトラックやまだ事業を起こしていない個人もフリーランス的に参加して「事業化させる」スケールの大きなものです。日経の解説によればこのような独立自営の軽貨物配送の台数は15.5万台でヤマトの4.4万台をはるかに上回ります。これが宅配業者にとって脅威なのは単に他の運送業者と提携したことではなく、空きトラックやフリーの人々を組織化しようとする新しいカテゴリーを大規模に展開しようとしていることです。ただし、日本の場合、昨日のヤマト運輸の株価は0.47%の下落とほぼ無反応と言っていい動きでした。

ただ、懸念点としては個人の運輸業界というと偏見かもしれませんがまだまだ「電話とFAX」の業界でIT化による効率化とは遠い業界な気がします。丸和運輸が100億円を投資するというのはこのあたりの整備も含むかもしれません。Amazonが物流も支配してしまうのは少し怖い部分も消費者としては感じつつ、経営コンサルタントとしては今後の個人事業主の組織化の動きは楽しみです。一方中国の政権のように「鳴かぬなら殺してしまおうホトトギス」なのは困りますが、日本の一般企業が「鳴かぬなら鳴くまで待とうホトトギス」なのは寂しいことです。

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