息苦しいあら捜し社会と岩盤規制
新聞やテレビを見てうんざりするのは加計学園問題です。主な問題が官邸が圧力をかけたとか、告発者の私生活だとかになっておりいわゆる「あら捜し」になっているからでしょう。私は獣医学部が獣医師会の反対で50年設立ができなかったという「不作為」の方がよほど根本的な問題のような気がします。獣医師会が平成22年8月に出した加計学園の認可に対する反対書を読んだのですが適切な需給政策と質の確保の観点から反対という趣旨の根拠が(私が頭悪いせいかもしれませんが)全く意味が分かりませんでした。私なりの乱暴な解釈をすると「どうせ獣医学部を増やしても地味でかつ不足している家畜の獣医や地方公務員ではなく、都会で儲かる小動物のペット獣医に行ってしまうので無駄だし、せっかく今儲けているペット獣医が競争厳しくなるのは嫌だ」ということなのでしょう。同じことが医学部にもいえ、確か国際医療福祉大学は38年ぶりでこれも医師会の反対で設立が危ぶまれていました。医師も地方や労働条件の厳しい小児科や産科は人気がなく偏在が激しいです。このような業界団体と政治家と役所が鉄の三角形を組んでいる、そしてその結果困っている人々がいるそういった分野について国会で議論してほしいです。加計学園設立ではざっくりいうと困るのは四国中国でのペット獣医くらいで特に困る人はあまりいないと思います。
民主党も同じ安倍政権を攻撃するならばこんな国全体から見れば些細な事項ではなく、逆に岩盤規制を温存している「不作為」を攻撃して、「自分たちならこうする」といった対案をきっちり出せば心ある人は支持をすると思うのですが。
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