なぜ起業する人は日本で少ないか?
今朝の日本経済新聞一面で「走り出す起業家4億人」という連載が始まりました。特に目新しい話ではないですがやはり具体的な数字を並べると非常に衝撃的です。中国やインドでは1億人程度の起業家が誕生しているのに対し、日本ではたったの350万人です。2ケタ違います。開業率も5%と欧米諸国の10%台に比べ圧倒的に低いです。どんどん変化の速い時代、小回りの利く起業家がどんどん生まれていかないと国の成長は鈍くなっていきます。特に少子高齢化の日本では起業家の誕生は必須だと思われます。
よく日本は起業するにあたっての手続きが面倒なので簡素化する必要があり、それが阻害要因になっているという話を聞きます。確かに法人設立に当たっては法務局、税務署、地方自治体、社会保険事務所、業種によっては様々な許認可など面倒な点はありますが、ほとんど専門家が代行してくれますし、結構競争が激しくその報酬もどんどん下がっています。創業資金についてですが、常識的にまともな事業計画が書ければ政策金融公庫や自治体の創業資金は好意的に取り扱ってくれハードルはさほど高くはありません。創業事業計画の作成のサポートも起業に強い税理士や財務系の専門家が十分サポートしてくれます。ということで基本的な「起業」のハードルはさほど高くはないと思います。
私の感覚としてはなんとなく起業して成功している人に対し社会が冷たいということは挙げられます。先日ある女優がIT企業の創業者と結婚するというニュースが出ましたが、そこでクローズアップされたのはその創業者の隠し子が何人だとかいわゆる「起業して成功=胡散臭い人物」という方程式を当てはめ気味です。広告費の関係もあるかもしれませんが有名な大企業の経営者でもバツ4で手当たり次第に女性に手を出すことで有名な方とかいますが、とりあえずそのような方が叩かれることはあまりありません。学校でも最近社会人をよんで講演してもらうなど職業教育なども始まりましたが、日本の大学教授とかサラリーマン社長など、ほぼ着実にレールの上をはしって成功した「きちんとした人」が選ばれており、地元の起業家が呼ばれることはほとんどありません。処方箋は見つかりませんが、やはり教育の中で起業家教育というのは入れてもいいのではないかと思います。このあたりから地道に始めていくのが実は急がば回れかなと思っています。
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