大学新テスト英語に民間検定試験 -英語が苦手な人間から見た英語教育

gaijin

文部科学省は2020年度から「大学入学共通テスト」を導入する予定で、その中で英語は民間検定試験を活用すると発表しました。TOEICなど10種類の民間試験から大学入試センターが基準を満たすものを「認定試験」として選定し2回までの受験を可能とするとのことです。単純に考えると英語圏の大学の外国人入学の物差しであるTOFLEあたり使えば良さそうですが受験料が230ドルと高額で、わりと問題や単語に学術的なものが多くクセがあり、高校の英語の授業内容変えないと喜ぶのは予備校だけになると思われます。個人的にはTOEICは割と出る単語や内容などがわかりやすく対策が楽な気がしますが、一方でビジネス的な内容が多いのであまり学生には適さない気はします。一応各検定の換算値はありますが、自分の体験からしてもTOEICが100点上がってもTOFLEはほとんどあがらなかったこともあり、あまりあてにならない気がします。ただし、大学受験の英語に比べると民間の試験の方が英語力を測るという意味では普遍的で優れている気はします。

さて私ですが、仕事では海外がらみの仕事もあり、現地や電話・ビデオ(スカイプ)会議などで英語は日常的に使っていますが、実は高校時代圧倒的に成績が悪かったのが英語で、社会人になって必要性にかられて英語の勉強をはじめた英語は苦手なタイプです。したがって英語は嫌いで、学生時代は一回も英語の検定試験を受けたこともありません。例えば英検などは社会人になり受験した1級以外は持っていませんし、学生時代受験したこともありません。ただ、そのような自分の転機がある大学の授業での教授の言葉でした。テキストは英語で500ページくらい、1回に30ページくらい読んでこなくてはなりません。英語が苦手な私はあきらめかけていたのですがその教授から「逐語訳しようとするからできない。英語で大意を把握するように読みなさい」といわれ、とりあえず調べる単語は最小限にして、英語で頭に入れるようにしました。それが苦手意識が払しょくされてきた発端な気がします。

英語を勉強することの喜びのことの一つは翻訳ではなく原文で読めることです。一方、受験で出る英文和訳などではとにかく難関な長文を逐語訳をしないとならず、うんうん考える感じで喜びは感じません。逆に逐語訳する癖がつくと読むスピードが極端に落ちてかえって大意は把握できない気がします。むしろ逐語訳は英語を読む障害になるような気がして仕方がないのです。これはあくまで私見ですが妙な長文の英文和訳の試験は確かに差が付きやすく採点もしやすいのですが、英語力の向上には逆効果だと思います。これは一例ですがこの機に受験英語というものを「差をつける」ではなく「日本人の英語力を伸ばす」視点から再検討する必要があるのではないでしょうか

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