優秀な女性は子供を産むな!

nersary

私の周りの話で別に統計的に立証されていることではないですが、なんとなくきちんとキャリアを持っている優秀な女性ほどお子さんがいなかったり、せいぜいいても一人なケースが多いような気がします。当然本人の主義として子供をつくらないのは構わず、別に「女性は子供を産むべきだ」などという価値観を押し付ける気はさらさらありません。問題なのは本当は子供が欲しいのに社会の状況によってつくれないケースです。会社側の働き方の問題は結構当ブログでも述べてきたのでこんどは保育側の問題を上げてみたいと思います。

私の知っている起業家で奥様がメガバンクの銀行員という方がいますが、お子様を保育園に入れる際は苦労したそうです。自営業というのは自由きくから受け入れの優先度が下がるからだそうです。成功されている方なので年収も高いでしょうし、より難しかったと思います。確かに自営業はある程度は融通が利きますが、毎日のこととなると収入を直撃することも多々あります。このあたりが所詮事業をやったことのないお役所の感覚だとため息が出ます。たまたま、この型の場合経営コンサルタント出身でしたので戦略をたててうまくいきましたが(この話も興味深いのですがご本人の承諾を得ていないのと本論から外れるので割愛します)、そうでなければメガバンクの奥様はキャリアを中断せねばならなかったかもしれません。

さて、これも決めつけるわけではないですが優秀な女性の配偶者は非常に優秀で高収入なケースが多いです。非常にわかりやすい例で見てみます。①夫 東大卒(30歳)メガバンク勤務 年収800万 妻  一流大卒(28歳)外資系メーカー勤務 年収800万 ②夫 30歳 中小企業勤務の社員 年収300万 妻28歳 派遣社員 年収240万だとすると保育園の受け入れ側の優先度とするとおそらく②>①です。確かに②のご家庭で妻が働きに出ないで夫の収入だけで暮らしていこうとすればかなり苦しいため理解できます。しかし、①のような20代で年収800万を稼ぐような優秀な女性のキャリアが中断してしまうことの社会的損失も大きいのではないでしょうか。①の場合収入もあるのだから認可保育園が無理でも無認可に入れればいいという声もあるかもしれません。しかし、非常にある意味不平等だと思うのは無認可保育園は一般的にインフラも貧弱なのに料金は高いことです。子供を雑魚寝させているようなところもあり、死亡事故も発生しており質的にも不安な部分が残ります。そういった意味で優秀な女性の方が子供を産む潜在的ブレーキになっているのではないかと思われます。日本はいつも思うのですが中間層より少し上の人たちは別に富裕層でもないのに非常に割を食っている気がします。保育の場合、負担は大きいのにサービスは低いわけです。

私はアメリカの殺伐とした平等主義はもろ手を挙げて賛成はできないのですが少しみていきます。アメリカで感じたことは「金持ちの子だくさん」です。アメリカは日本とは違った意味で平等でお金を多く払えばそれだけ良いサービスをほぼ確実にえれます。私はアメリカで働いていた頃、妻が妊娠していたこともあり上の娘をナーサリー(保育所)に預けていました。このあたりはっきりしていて安いナーサリーは極端な話アパートの一室で雑魚寝の託児所ですが、高いナーサリーは様々なアクテビティーがあるしっかりとした教育機関です。会社の紹介でコーポレートディスカウント(社割)が効きますが、朝9時から5時まで預けると月20万を超えるのでさすが週3回にとどめました。しかし、きれいな園庭があり最初は泣いてばかりしていた娘も行くのがすぐに楽しみになり、きれいな英語も話すようになり非常にいかせてよかったと思います。一方、確かにいえることは親は多国籍企業の管理職や弁護士、医師などの専門職、会社経営などがほとんどで年収の多様性は全くありません。ただし、日本と違い年収が少しでも高いと選択肢が少なくなる(またはなくなる)のではなく、逆に年収が増えれば選択肢は増えていくわけですから金持ちの子だくさんになるわけです。

アメリカ的な殺伐とした平等主義をまねる必要はないのですが、日本のように変に公正が幅をきかせるのも目に見えない社会的損失は非常に多いと思います。今のままだと「優秀な女性は子供を産むな!」です。年収が低い人は無料で高い人は高い額を負担するという形は構わないとは思いますが、認可保育所の入所自体に差をつけるのは非常に問題だと思います。さすが国レベルで行うのはまずいと思いますが、市や区レベルではむしろ優秀な女性の子息は入所合格ポイントを高くする自治体があっても良いくらいだと私は思いますが。

 

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