一人社長のための税理士の選び方 -その2
2月10日の「一人社長のための税理士の選び方」の続きです。前回一人社長のうち「個人型」の説明をさせていただいたので今回は「拡大型」です。
「拡大型」はどんどん事業規模を大きくしていくことに生きがいを感じるタイプの社長さんです。でもその主眼が「事業」を大きくしていきたいのか「自分の財産」を大きくしていきたいのかによって分かれます。「事業」を大きくしていくのであれば組織作り・仕組みを整えて行き「会社」にしていくことが大切ですが「自分の財産」を大きくしていくのであれば「大きな個人商店」であり目指すものが違います。
「大きな個人商店」であれば節税というのは大きな重要な要素です。その場合は「法人税」だけでなく個人の「所得税」「相続・贈与税」など特定分野にに強い税理士を抱えて総合的なサービスができる大手事務所がお勧めでしょう。ただし、わりと大手事務所でも「ただ税理士の数が多いだけ」の事務所もあります。HPを見て所属税理士の紹介の際、得意な税目などが明記されていれば「ただ税理士の数が多いだけ」でないことがわかると思われます。
「事業」を大きくしたい場合は節税よりも事業計画・組織作り・資金繰り・調達など経営全般が大切になっていきます。そういった意味で大手事務所は税務に特化しているのでこのあたりは意外に弱いケースが多いです。また、個人事務所も通常の税理士事務所勤務経験しかない税理士や税務署出身ですとこの分野が強い方は少ないです。私の経験だとある本来事業を拡大したい企業が財務周りが弱い一方、顧問税理士も節税一辺倒のアドバイスで赤字決算をしていたので拡大のための銀行融資を断られて慌てて駆け込んできたことがありました。事業を大きくする場合は特に財務面は早めに個人商店から脱却して個人と会社の財産を分けて、例えば節税で無駄な経費を使うのではなく(4年落ちのベンツを必要でもないのに購入するとか・・・)むしろ無駄な経費を削減することに主眼をおいて経費は事業の成長のための投資に集中させることが大切です。
さて、それではどのような事務所が良いのかというと個人事務所で経営幹部や経営コンサルティング経験のある税理士でしょう。経営幹部で社長またはその右腕クラスで経営に深く関与していたタイプですと事業計画や組織作りは非常に強いです。経営コンサルティング経験のある方もこのあたりの経験値が相当あれば役に立つケースが多いです。その税理士の経歴を見てこのあたりの経験値を調べてみることが大切でしょう。
手前味噌ですが私の事務所は「拡大型」の方を最も得意としています。自分自身以前ベンチャー企業の経営に関与していて倒産の危機を何回か乗り越えてきました。夢と実行力のある起業家を手間がかかってもじっくり応援していくのが自分のミッションだと思っています。
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