中小企業のための残業時間を減らす3つの方法
新聞紙上で残業時間を上限時間80時間とか月平均60時間に規制すると言われています。どれだけ効果があるかとこれを機にビジネスや社内体制の仕組みの改善に乗り出す企業が増えれば効果的ですが機械的に「早帰り」や「残業の禁止」などを企業でやっても、近所のカフェが夜に妙にサラリーマンでいっぱいに・・・といった事態になりそうです。
さて残業を減らすにはどうすればよいのでしょうか?残業もベンチャーなどで急成長を続けているステージでは減らすのは難しいです。しかし、業績も安定して飛行機でいえば少し安定航行に入った際には、理念に共鳴した創業メンバーだけでなく普通の人も多く加わっていきます。そして不思議なことに安定航行に入ったところでどんどん無駄なものが増えてきて人が増えても不思議と残業は減りません。そのあたりの話をしたいと思います。
1つとしては顧客の見直しです。成長段階はとにかく仕事が欲しいので、とにかく顧客を取っているケースが多いです。残念ですがその中にはやたらとクレームが多い割には値段を叩くなどする顧客が少なからず交っています。こういった方はあなたの会社の商品・サービスに価値を見出していないか単に強欲なだけかどちらかです。どちらにせよこのような顧客と付き合うと単に利益が出なくて手間がかかるだけでなく、担当者の精神を蝕んで生産性を確実に下げます。また、このような顧客の要求にこたえるためにどんどんプロセスが複雑化して労働時間を増やす原因になります。こういった顧客は思い切って整理することが大切です。私も一度経営危機に落ちいった企業で社長にこのプロジェクトを提案し行いましたが、これを行い1年くらいで業績はV字回復、残業も減るといったいいことづくめでした。
2つ目は社内資料のスリム化です。これは量だけでなく無駄な品質もそぎ落とすことにあります。会議資料は極めて簡潔にまとめることを徹底させます。残業が増えることの要因に社内資料にやたらと凝る管理職の存在があります。細かく資料つくりを要請し、フォントをそろえろとか色味を代えろなどは(教育目的なケースは別ですが)一般的には残業を増やすだけです。
3つ目は無駄な会議の撲滅です。これは現在でもよく言われていることですがもう少し言うと「アジェンダとゴールのない会議はさせない」です。ゴールとはこの会議が終わって参加メンバーが達成すべきことです。そしてアジェンダはゴール達成のためのプロセスと整合性がないといけません。例えば営業会議でゴールが2月の販売戦略の決定でもそれを1からつくるのか現状の延長で例えば「チャネル別にどのようにしていくか」などによってアジェンダは全く異なるはずです。このあたりが事前にある程度決まっていないとどんどん会議は迷走してしまいます。また、ゴールは必ずどこかに書いておいてずれたら必ずそこに戻ってくるように気を付けておくことです。要するに少し準備に時間をかける(と言っても無駄に分厚い資料を用意するのではなく)ことで随分会議は効率的になります。
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