人を活かす会社とは

育児休業

日本経済新聞で「人を活かす会社」調査をしているようです。「雇用・キャリア」「ダイバーシティ経営」「育児・介護」「職場環境・コミュニケーション」の4分野に分けて分析しています。大きく異論はないのですがなんとなく読んですっきりしない気分でした。

なんとなく休みのとりやすさと女性管理職・役員の割合という物差しが表面的に評価されている感が強い気がします。特に日本企業はテストに強い秀才が多いですすから、単純な指標ができるとその指標が良くなるポイントだけを狙って施策を打つような気がして内容を疑ってします。1面には女性執行役員が22%増加と大きく出ているのですがよく中身を見ると調査した1000社のうち回答があって比較対象が可能なのは388社でその中で22%増なので残りの612社で横ばいだとするとたった8.5%程度しか増加していません。カゴメの「ダイバーシティ担当管理職」を執行役員に昇進させた例などはよく言えばダイバーシティを重視していると言えますが、意地悪な見方だとビジネスの主要ラインではないので表面的に昇進させたと言えるかもしれません。他にもイオンが初めて事業所内保育所を作った例も625店舗で1店舗で重要な一歩と言えるかもしれませんが、試験的な運用レベルでさほど評価すべきなのかは疑問です。

その中でジョンソン&ジョンソンなどは割と真水な気がします。良くも悪くも欧米系のグローバル企業は日本企業より人に優しいわけではなく、こういった調査で表面的に良い点数を取ろうと真面目な秀才が頑張っているわけではなく冷徹な計算で社員を大事にしている気がします。結局ある程度きちんと休みを取らせたり、女性やいろいろな国籍、LGBTの対処などで最終的には社員の生産性が上がり会社の利益に貢献するということを試し、計算して施策を行っています。欧米系のグローバル企業はダラダラ残業は無駄で優秀な女性・さまざまな国籍の方・LGBTの方を仕事で生かせないのは大変な損失出ることを冷徹に計算して施策に入れているわけです。それですから試験的な導入で終わるのではなく検証し定着に持っていっています。日本企業も単にブームを形式的に取り入れるのではなく、実のある経営判断として推進して、定着していくことを願っています

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