介護保険料の総額割導入?
介護保険料で2号介護保険料について総額割を導入しようと厚労省は検討しているようです。2号保険料の負担者は40~65歳で雇用主と折半の上、おおむね報酬の0.7~0.8%を健保組合等から徴収されています。健康保険と一緒に徴収されているのですが自分は介護を受けているわけでもなく、介護をすぐに受ける可能性もあまりないのに不思議です。いろいろ理由を見たのですが表向きには初老期認知症や脳血管疾患による要介護の可能性がある、自分の老親などが介護の可能性があるなど(船橋市のHPより)と自治体などでは説明しているようです。可能性はゼロではないですが保険料率と比べて初老期認知症や脳血管疾患による要介護の可能性は非常に低いので要するに高齢者への所得移転の面が強いと言えるでしょう。
今回介護保険は今後膨張していくことが予想され、だれかの負担を増やさざるを得ないのはやむを得ないことでしょう。その中で現役世代への負担として総額割というものが検討されています。今まで介護保険料は総額を各保険組合に対して人数割りで負担を求めていましたが、これを各保険組合等の総報酬で割り振るというものです。ざっくりいうと年収の高い人が多い組合健保は今まで保険料率が低かったことが考えられますので平等になるというのが厚労省のロジックでしょう。
日本経済新聞では大企業社員の負担が増えると批判的にこの総額割について書いていますが総額割自体は所得に応じて負担という面では仕方ないと思います。しかし、そもそもこの介護保険料自体が働き盛りから高齢者への移転にも関わらず、今後働き盛り世代がどんどん減っていく状況で、どう考えても維持できません。基本的には介護を受ける世代の負担を上げることをまず第一に考えないと目先はともかく将来はありません。自分も近い将来高齢者の仲間入りをしますが、高齢者への優遇のシルバー民主主義はそろそろ終止符を思い切って打つタイミングが来ていると思います。
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