マクドナルドの新価格戦略は成功するか?
マクドナルドが昨日新しいか価格戦略を発表しました。いままでは郊外などは低め、多くの来店客が見込める空港や観光名所、都心の一等地などは価格を高めに設定する戦略をとっていましたがすべて価格を一本化する戦略に変更するようです。理由として、「顧客からわかりにくいという声が上がっていた」ということですが、本音は「売上高で0.9%押し上げる効果がある」という全体的には値上げしている部分だと思います。
ここでポイントは価格弾力性でしょう。全体としては値上げなのでその価格上昇のパーセンテージよりも顧客数減少のパーセンテージが低ければこのとおり売上高が増えるシナリオになりますが、予想以上に顧客数が減れば売上高は減ります。通常マクドナルドのような素晴らしい会社であれば需要予測などはかなり精緻に行う基盤があるのでほぼシナリオ通りになるとは思われます。しかし、官僚的大会社では結構上層部の意向に従って分析値を曲げる人たちがいるのでどうなのでしょうか?素人的には空港や観光地などは価格に対してあまり気にせず、郊外店などは値上げで高いイメージがつけば客足が遠のくといった傾向になるように思われます。要するに価格弾力性の低い場所で値下げで、価格弾力性の高い部分で値上げすればかなり悲惨なことになります。個人的には頑張ってほしいですが、ここ2,3か月の既存店売上高はどうなるか興味深いです。