骨太方針決まる -危機感が感じられず

骨太

 

昨日臨時閣議で経済財政運営の骨太方針が決まったようです。私のような民間の人間の感覚だと本来は実抜計画(実行可能な抜本的な計画)でなければならないはずです。債務超過かつ営業キャッシュフローがマイナスの企業がここ3年で売上を増やす計画を立てるからコストの増加は認めてくれなどと計画を出しても普通は認められません。基礎的財政収支を18年度にGDPの1%程度にするという計画なようですが、普通3年もかけて営業キャッシュフローが赤字などという計画はまず許されないわけです。

かつて民主党が行った事業仕分けは評判が悪いですが、劇場的に行ったことと、仕分け後モニターする仕組みがなかったというやり方の問題だと思います。国の事業再生と考えると①国が行っている事業をゼロベースで金額的重要性のあるものから精査して止めるか継続か決める②調達価格の妥当性を精査するといった地道なコスト削減を行う③集中購買のようなやり方で調達価格を下げるなどの、いわゆる大胆な歳出削減が必須だと思われます。

必ず出てくるのが歳出削減の景気への影響ですが企業でもコストを削減すれば売上に影響が出てくる可能性はあります。ただ、歳入に影響を与える景気の低下をどの程度抑えるかはやり方次第です。普通は一定の尺度で景気に与える影響と歳出削減を事業ごとに2軸でプロットしていけば見えてくるとは思います。当然国は巨大で複雑さは相当だと思いますが基本は一緒だと思うわけです。