起業家と目先のお金の話

kigyou

コンサルティングは法人設立しましたので先日決算を終了し、申告書作成しました。幸い初年度から黒字でしたので後は納税だけの状態となりました。個人事業の所得税の場合士業ですと源泉徴収で10%(100万円を超えると20%)+復興所得税を徴収されているのであまり納税がないか、または還付となるのですが、法人税は赤字でもない限り納税となるので確かに痛税感は強いです。そういった意味では源泉徴収といった形でさりげなく税金が天引きされる仕組みはよくできたものだと思います。個人事業主で還付と言ってもただ単にもともと天引きされていた源泉徴収分が戻ってきたにすぎないのですが、何だか得した気分になるのは不思議です。

朝三暮四という言葉があります。「中国、宋の狙公(そこう)が、飼っている猿にトチの実を与えるのに、朝に三つ、暮れに四つやると言うと猿が少ないと怒ったため、朝に四つ、暮れに三つやると言うと、たいそう喜んだという」故事(デジタル大辞泉より引用)から来ています。人間は目先のことに気を取られやすいという意味ですが、まさに源泉徴収の還付などはそんな感じです。

その点消費税などは原則預かったものを払うだけなのですが非常に痛税感を感じる典型です。中小の事業者はたいてい税込処理なので感覚的には受け取った消費税分はもらった気分になってしまいます。しかし、期末に払った分との差額を払う(というよりも実際は戻す)だけなのに非常に損した気分満載です。私も会社員だったころ中小企業が消費税の納税の滞納をしてしまうと聞いて愚かなことだと思っていましたが、自分が同じ立場に立ってみるとよく気持ちがわかります。人間本当に目先のことに気を取られてしまうものです。

そういった意味で起業してしばらくたって納税が生じ始めた方に早めに法人税や消費税の納税の仕組みを肌感覚でわかってもらうように(頭ではある程度わかっていると思うので)お話しするのは大切なことだと思います。起業して売上が年1千万を超えたり法人で黒字決算は事業としてはめでたいことなのですがその一方で税金はかかってきます。早めに税額の予測などをお伝えして慣れていただくのは大切だと思っています。たまに節税と称して無駄に経費を使ってしまう方がいますが、例えば10万円経費使って税率30%と仮定して3万円税金得をしたと思っていてもお金は10万-3万=7万減っています。「無駄な経費」だった場合は7万損しただけです。これも節税という目先にとらわれていたということです。

起業されて業歴が浅い方は特に目先のことに気を取られやすいものです。税金なども気を取られやすい一つです。あまり無頓着なのも困りますがまともな税理士がついていればさほど税金の額はこのステージであれば変わりません。是非事業を中長期的に成長させることに気を配ってほしいものです。自分のビジネスモデルをきちんと考えていくのもその一つだと思いますのでもしご興味があれば以下起業ビジネスアイディア発想法講座のぞいてみてください。今回は「起業のバイブル」発刊1周年記念で、著者である中山匡氏とのジョイントでおこないます。中山氏からのプレゼントも多数ありますので是非ご参加ください。

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