頑張れシニア起業家!
今朝の日本経済新聞で起業を選択するシニアが増えてきたという記事が載っていました。日本のシニア起業家は63万人、シニア人口(55~64歳)に占める割合は4%で10年前より2%高くなったと伝えています。まだまだ先進国平均の4.6%よりは低いですが少しずつ追いついているということでしょうか。解説では定年による再雇用は存在するものの第一線を外れた感は強く、また将来の年金の不安というものも拍車をかけているとしています。前者については以前から定年はあったことを考えればシニア起業が「増えた」原因の説明にはなっていませんが、そもそも「なぜシニア起業をするのか」という説明としてはよく理解できます。私もシニア予備軍といった年齢ですが、昔の同級生などと会うと過半数は出向などで一線を外れ、サラリーマン生活に物足りなさを感じている方は少なくありません。「お前は公認会計士や税理士の資格があるからいいよな」と言われますが、「資格で食える」時代は終わり、別に起業するのに特別な資格が必要なわけではありません。みなさん、「俺に特にスキルなんかはないよ」とよく言い、確かに転職市場などで派手にアピールできるほどの専門性やスキルはないのかもしれません。しかし、私などが全く知らないような業界のノウハウや本人が意識していない社内外の人脈など皆さん必ずキラリと光るものは持っています。私も独立する際は正直大した取り柄はないと思っていましたが、様々な方に自分の良い点を見出していただき、今日までに至っております。第二の人生でサラリーマン時代築き上げてきたキラリと光るものをぜひ生かしてほしいものだと思います。
さて、一方で起業というと事業に失敗して虎の子の退職金をすべて使い尽くし、熟年離婚、細々と年金暮らしといった暗いイメージは一方あります。当然第二の人生をかけて退職金等を突っ込んで勝負に出るというのも非常に立派で頭が下がるのですが、そのようなことをシニア全員がやる必要はないと思います。ホリエモンさんなどは「副業」などでリスクヘッジなんて発想がセコイと断罪していましたが、若者はともかくシニアにとっては大きく失敗した場合のやり直し期間が短いのでセコイ発想でも構わないと思います。むしろ小資本で始めて「小さく始めて大きく育てる」発想で起業家のすそ野を増やしていくことが今の日本では大切ではないかと思います。
小資本で始めるためにはどうするかということですが、私は3本柱、商品(サービス)の磨きこみ、集客、ビジネスモデルだと思っています。よい商品(サービス)は必要ですし、顧客がいないとモノ(サービス)は売れません。しかし、ビジネスモデルはなぜ必要なのでしょうか?本来事業というのは「継続」しなくてはなりません。いい商品(サービス)、集客してもお金にならなくてはいけませんし、1回限りでは意味がありません。ビジネスモデルはいい商品(サービス)を様々な人間(法人)関係を構築していくことにより安定的、継続的に提供してお金にしていくために仕組みです。「仕組み」がきちんとしていないと、いくらいい商品(サービス)を集客して販売しても長続きしないわけです。この3柱をきっちり押さえれば失敗する確率はかなり低くなると思われます。
ビジネスモデルの発想法についてはセミナーなども行っていますのでご興味のある方はお問い合わせまたはセミナーにご参加してみてください。
http://www.entrelect.co.jp/other/b_model.html