あなたもビジネスモデル次第ではエアービーアンドビーになれる(かも)?

ABB

シェアーエコノミーの代表でウーバの方は日本で苦戦していますが、民泊のエアービーアンドビー(Airbnb)は順調に業績を伸ばしているようです。ただ、これを単なる「シェアエコノミー」と単純に考えるのではなくビジネスモデル的に考えていきたいと思います。ビジネスモデルデザイナー®として、中山匡氏の提唱した「小資本で起業するための7種22分類のビジネスモデルの型」で考えてみると面白い面が見えてきます。Airbnbはよく見ると様々なビジネスモデルの型の組み合わせであることがわかります。

まず、Airbnbは複数の民泊の貸手と借手を結びつける仲介ですがネットで一種のコミュニティのようなものを巧みに形成しており「仲介型-コミュニティモデル」であることがわかります。加えて、貸手はホテル業などのプロではなく一般の宿泊とは関係ない人を発掘して事業化していますから「事業家代行モデル(プロデュース型)」であるわけです。さらに、貸手と借手についてそれぞれ評価をされるわけで、単なる情報の羅列ではなく整理されたデータベース「情報整理モデル -データベース」になっています。そして、最後ですが貸手の単なる住居をホテルに価値転換しているのですから「価値転換モデル -用途変更」なわけです。このようにAirbnbは4つのビジネスモデルを巧みに組み合わせていることがわかります。

さて、「あなたもAirbnb」になれるということで7種22類の型を使ってAirbnbのモデルをどのように進化させるか考えてみます。一見もうこれで完成形のような気がしますがまだまだビジネスモデル的に発展させることは可能です。思い付きレベルですが少し考えてみました。一つは「パッケージモデルー複数手続き代行型」という方向性があります。民泊で泊まる外国人は宿泊場所だけでなくそこまでの交通手段や食事、観光ガイドなど複数のアイテムが必要かもしれません。このあたりもウーバ的な宿泊場所までの交通手段、一種の民食のような日本の家庭料理食べさせてくれる場所、浅草に詳しいおばさんみたいな人を組み合わせてパッケージで提供すれば非常に満足度は高くなります。いわゆる面倒だと思う手配を一気にやってくれればそこに大きな付加価値がつくモデルです。もう一つ考えてみたのは「能力モデル -フランチャイズ型」です。例えば魅力ある人気のある民泊施設になるためにはということでスクールを開講します。これを加えることによってスクールという新しいキャッシュポイント(お金が稼げるポイント)と質の高い民泊場所の提供という2兎を得ることができます。

このようにビジネスモデルを型(フレームワーク)で考えると優れた企業のビジネスモデルの分析だけではなく、新しいモデルを考えたり現状のモデルの発展に役立つと思われます。ご興味のある方は以下で入門講座をやっておりますのでのぞいてみてください。

https://www.reservestock.jp/events/188336

http://www.entrelect.co.jp/other/b_model.html