申告シーズン到来で思うこと

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申告シーズンが到来しています。1月の法定調書と償却資産税、2月16日からは確定申告が始まります。最近ぱったりマイナンバーのことが一般社会では騒がれなくなりましたが税務の世界ではこの法定調書で初めて本格的にマイナンバーの入手が始まるので結構話題になっています。

法定調書というのはざっくりいうと給与と源泉所得税(いわゆる天引きの税金)と不動産取引関係の情報を税務署に提出する制度です。サラリーマンだと税金が天引きされますが、弁護士、税理士等の士業や講演・執筆なども天引きされるのでその金額報告します。これでサラリーマンや地主さんその他の専門家等の収入を捕捉しようとする税務署やお役所のために「作成してあげる」書類です。間違えると迷惑をかけるのはお客様なのできちんとやりますが、非常に作成モチベーションを高めるのが難しい仕事です。そして今回これにマイナンバーの提供が加わりました。士業や執筆をする方などは比較的理解がありますが個人の地主さんなどはまず理解していただくのが大変です。一応お願いはしますが、罰則もないのでかなり収集はあきらめ気味です。税務当局は最初、周知を何年かやってある程度認識が高まったら厳しく適用するつもりといったきちんとした戦略があるのかもしれません。とにかく今は制度の運用がきわめて中途半端でかなり迷惑です。

償却資産税は事業者の償却資産(簡単にいうと建物、車以外でしょうか?)を地方自治体に提出するものです。申告内容はどの地方自治体で同じなのですが驚くのはそのフォーマットがほぼ全部違うことです。大きさも違いますのでファイリングもとても面倒です。このようなところで地方の独自性を出す必要は全くなく、これこそ総務庁などで共通フォーマットを作って提供すれば低コストで作成できるはずです。いつも思うのですが地方自治体は施策とかは横並びなのになぜかシステムやフォーマットなどに独自性を出そうとします。壮大な無駄なので何とかしてほしいものです。個人的には全国地方自治体の償却資産税の申告書収集しようかなとちょっと思いますが・・・

確定申告ですが私は毎年1回は税務署主催の無料申告相談に奉仕することにしており、今年はパソコン入力を担当するので昨日練馬西税務署の操作研修に行ってきました。普段は業者の税務ソフトを使っているのですが、今の税務署のパソコンでの確定申告ソフトが非常に使いやすいので驚きました。多分税務の知識がなくても申告書の作成が容易でお役所が作成したものとしては画期的ではないでしょうか?あまりアピールしていませんがマイナンバーカードとカードリーダーを持っていれば(ややリーダーの設定がかったるいですが)e-TAXを使って家で申告が完了します。一つだけ不満があるとすればカードリーダーでしょう。税理士だと始終使うので構いませんが、個人の方だと年1回しか使いません。置き場所にも困るしリーダーなしでできないのかと正直言って思います。

確定申告はほぼ簡単なものは税理士なしでもできるようになりました。ただ、事業者で売上が1千万を超えるレベルであれば税理士と相談することはお勧めします。ちょっとした間違えで税額が多くなっていたり、多少節税もする意味が出てくることがありますので。

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