VAIOはなぜ生き残れたか?
パソコンメーカーのVAIOが2015年度決算では黒字になり2016年度は黒字を目指すようです。ただ、普通に考えて以前870万台販売していた会社が19万台の販売まで落ち込めばどんなにコストを削減しても生きていけないはずです。どうやって生き残ったのか要因を調べてみました。
一つは分野をビジネスユースの10~20万円程度のノートパソコンに絞って機種も数種類と絞り徹底的に製品ごとの収支管理を徹底させたことです。機種を絞ればコストはかなり削減されますし、ビジネスユースに絞ればある程度利益幅は獲れる可能性は高いと思われます。ただ、この層は他社も狙っている部分でありそれだけでこのような小さな企業が生き残れるのだろうかと思っていました。
もう少し調べていくと私は「共創」がキーワードではないかと思われました。一つは内部的な「共創」です。商品企画段階から技術者、製造担当者、品質保証担当者、サービス担当者などすべての関係者が集まってモノづくりを行います。そして営業にも技術者が加わるなど製造から販売まで一体となって「共創」していくわけです。
もう一つは外部も交えた「共創」です。開発初期段階からターゲットユーザーに貸し出してフィードバックをもらいます。個々の部品についても「下請けに投げる」のではなく共同開発を行って「共創」しています。
このような「共創」によって他のメーカーとは一味違うモノが誕生しニッチマーケットで生き抜くことができていくことができたと思っています。これはいわゆる経営資源のあまりない中小企業が大企業に挑戦していくにあたってのヒントになる生き方だと思います。巨大企業が市場を独占するパワーゲームの世界は夢がなくこういったしなやかな企業がマーケットでどんどん存在感を増していけば世の中はどんどん面白くなっていくような気がします。
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