気持ちの悪い話 -ロシア外交官追放

puchin

年末パタパタしていたので、あまり深く考えないままだったのですが、正月暇な際に本でも読みながら(「いま世界の哲学者が考えていること」岡本裕一朗著)考えてみると非常に気持ちの悪い話だと思ったニュースがロシア外交官35人の追放の話です。ニュースで11月の米大統領選挙ではロシアの情報操作部隊が暗躍したのではないかと聞いていましたが、実際にある程度米国捜査当局がそれを突き止めたということなのでしょう。2016年からの潮流としてポピュリズム的政権の誕生が危惧されています。ポピュリズムとは何かですが、国民の理性ではなく感情に訴える手法で国民を操作する手法と辞書などではあります。ただ、マーケティング手法でも「感情に訴える」というのは王道でそれ自体が間違っているとは思えません。その主張が「理性的に考えた場合、破たんしておりそれを知りながら国民の感情に訴え操作している」場合にポピュリズムではないかと私は考えます。今のところアベノミクスはそういったっポピュリズム的側面がありますが野党も例えば安保法案に対し、「戦争法案」と単純なレッテルを貼るなど手法はもっとポピュリズム的なので絶望的になります。私も安保法案は気になる点はあるのですがそのような点を真摯に話し合わず単にレッテルをはって反対とデモをあおるのではポピュリズム的手法で嫌悪を覚えます。

ポピュリズムの中でメディア(媒介)は大きな役割を果たしており、トランプ氏はツイッターを使い間に新聞等のマスメディア紙を挟まない手法を使っています。彼のロジックとしてはおそらくニューヨークタイムズのようなリベラルなメディアは自分の考えをゆがめる「緑色に見えるメガネ」のようなものなのでしょう。ただ、今回ロシアが大統領選挙でトランプ氏を当選させるためネットメディア上で情報操作をしたとすると非常に気持ちの悪い話です。そしてそのロシアに親しみを抱き、メディア操作の上手なポピュリズムに立脚した大統領が誕生したことはより気持ち悪いです。アメリカはGoogle, Amazon, Facebookなどがある国です。Amazonで本を購入すると以前買った本を記憶していてお勧めの本が出てきますし、FacebookではXXさんと1年前お友達になりましたねと出てきます。一見便利ですが我々の情報が粛々と蓄積されています。この個人情報を使ってかなりカスタマイズした情報操作も可能になりつつあるのかもしれません

「いま世界の哲学者が考えていること」の書評には「世界の問題に対する解決案はぜんぜんなくモヤモヤ感がある」といった批判もありました。ある程度の解決のヒントは中にありますし、さまざま世の中の問題に現代の哲学者は立ち向かっていること、情報操作などに対抗するためには自分なりの哲学を確立する必要があると再認識した意味でも読んだ価値はあるかと思いました。

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