オフィシャルブログ

HOME » オフィシャルブログ » 経営

経営

豊洲の盛土問題と承認プロセス

2016.09.21

toyosu

豊洲の盛土問題が毎日新聞テレビをにぎわせています。大きく分けるとこの意思決定の犯人探しと盛土問題の安全性です。安全性については非常に大切ですが粛々ときちんと調査すればよいことで過剰に騒ぎ立てることはないと思います。

犯人探しについて特別な情報があるわけではないですが経緯をみると、ずさんな会議・承認プロセスが犯人である感が強いです。週刊誌ネタ的には犯人は作れるとは思いますがあまり個人の責任にしても意味がありません。ちょうど車で移動中にテレビで、承認したという元市場長が「確かに承認はしたが盛土はされているものと認識していた」と話していました。テレビで見る限り、その承認した文書には空間を設ける旨の記載があったようです。当然細かく文書を読んでチェックすべきというところはありますが、テレビで見る限りその文書はかなり細々と記載されている長い文章でこの中に滑り込ませたら見落とす可能性は十分あります。

そもそも豊洲移転というのは大プロジェクトであり、市場長という平時の運営を担っている方が意思決定する案件ではありません。プロジェクトとして知事が最終決裁責任者でプロジェクトマネージメントオフィス(PMO)が全体管理するような体制が必要です。大きなプロジェクトですから様々なクラスター(支部局)とサブリーダーがいて議事録と承認が必要だと思います。承認にあたってもリーダーが承認したエグゼクティブサマリー(要旨)と承認文書が必要です。エグゼクティブサマリーには承認してほしいことが文責(クラスター)リーダーで簡潔に書かれていますから今回のように知らずに承認などということはありません。今回の豊洲移転に当たっては大プロジェクトにもかかわらずクロスファンクショナル(部署をまたいだ形)のきちんとしたプロジェクト体制がとられていなかったことが根本の問題でしょう

都庁は優秀な方が多いと聞いていますからたとえばプロジェクトマネージメントをしっかり構築できるコンサル会社などをいれて体制さえ作ればもう少しまともな運営ができたのではないでしょうか?ちなみにこのクロスファンクショナルなプロジェクトができないというのは中小企業でも大企業でも起こりがちなポイントなので決して対岸の火事ではありません。東京オリンピックもこれを他山の石としてプロジェクトマネージメント体制を構築してほしいものです。

問い合わせは↓まで

http://ta-manage.com/form/

 

企業の働き方改革へ

2016.09.16

rterewa-ku

経営者のアンケートで多くの経営者が「裁量労働制の拡大」「脱時間給」「テレワーク・在宅勤務の導入」の推進を求めていると日本経済新聞の一面の載っていました。経営者はこの導入によって無駄な残業が減り生産性が向上すると思っているようです。

最近、お客様である米国企業のシンガポールのアジア統括本部の方とランチを食べている時に働き方の話になりました。彼はまだ若いスタッフレベルの方ですが上記の3つの導入が完全に進んでいるようで会社にはほぼ9時から5時までしかいないと話していました。夕食後仕事をすることは普通にあるとは話していましたが、特にやたらと長時間になることはなく働き方に関してはおおむね満足だと話していました。

私も自営業で基本的には顧客先と事務所が仕事場ですが別に自宅でも電車の中でも普通に働いています。美術館や映画はほとんど平日しか行きませんが逆に土日でも必要ならば普通に働いています。これができるのもメールなどはいつでもスマートフォーンでチェックでき、会議などもスカイプやZOOMで気軽に在宅でもできるテクノロジーの進化があると言えるでしょう。自由に仕事ができるのでおおむね会社員時代より仕事がはるかに楽しい気がします。

会社員時代もわりと自由人でわりと上記3つは勝手に導入していたところはありますが、「テレワーク・在宅勤務の導入」についてはワーカホリックな上司がいた時代、単なる「いつでも働け」に転化してでこれは苦痛だった気がします。そんな上司だと普通に休暇中、帰宅後の深夜、土日の夜9時過ぎでもメールが来て、見ていないと電話がかかってきて返信を催促されてさすがに苦痛でした。当然明らかに緊急で重要な内容であれば全く苦痛ではないのですが95%以上は「そんなの別に緊急でも重要とも思わないけど・・」という内容です。おおむね上にべったりのヒラメ系上司(とにかく上司に早く返事がしたい!)に多いパターンです。

このように上記3つもやり方を間違えると単なる残業代なしの1週間24時間7日間休みなしのブラック労働になってしまいます。したがって導入には「つながらない権利」が必要だと思います。例ですがジョンソン&ジョンソンでは夜10時過ぎと土日のメールを原則禁止にしていますし、三菱ふそうでは有給休暇中のメールは自動で削除するシステムを導入しています。基本的には自由な働き方は賛成ですが「つながらない権利」とセットが必須ではないかと思います。

お問い合わせは↓まで

http://ta-manage.com/form/

不動産投資ブームへの疑問

2016.09.12

niko

7月1日にお台場でグランドニッコー東京がオープンしました。昔からお台場にあった日航ホテル東京の名前が変わったのかと思っていたところ実はそのホテルはヒルトン東京お台場になっていて、そのお隣です。実は2015年に所有しているファンドがホテルオークラの子会社であるニッコ―グループから運営主体をヒルトンに移していたので、一種のオークラグループのリベンジかもしれません。

さて、話題になっているのは不動産業者であるヒューリックの購入価格の高さで、600億円を超えふつう4~5%といわれる利回りは2%前半となっているようです。確かに日本経済新聞で特集記事になっているように低金利による運用難でなかなか2%でも運用するのは難しいようで、その結果このような取引でも成り立つようです。個人のレベルでも確かに不動産の投資のお誘いは多く、また周りで不動産投資をやっている方は多くいて、逆に何でやっていないのか不思議がられています。

確かに自分があまり不動産自体詳しくなく、良い案件とそうでない案件の区別がつかないとか、高額の買い物なので決断ができないなどの面もありますが、一番大きな理由は出口(Exsit)がわからないからです。たとえば5月発行されたトヨタの10年債は0.09%、20年債は0.343%であり確かにこれに比べれば2%程度の利回りでも魅力的です。しかし、おそらくトヨタならば10年債はほぼ100%元本はかえってくると思われますが、不動産は元本が返ってくる保証がありません。投資をすすめる不動産会社の方にお聞きすると「市況をみてうまいタイミングで売り抜けば大丈夫ですよ」とお話しいただくのですが、それができるならば私はすでに株長者なはずです。

大企業の不動産投資であれば数年もたてば担当者も変わってしまい、責任もあいまいになってしまうのでもしかすると良いのかもしれませんが(経営的には全くよくないですが)出口についてどのようにお考えなのか不思議です。不動産投資について出口をどうするのかというのは当然公表されませんが、その考えを聞ける機会があれば是非聞いてみたいものです。

http://ta-manage.com/form/

 

大学発ベンチャーはなぜうまくいかない

2016.09.07

ユーグレナ

日本経済新聞で「花開くか大学発ベンチャー」という連載がされています。ここで研究成果を事業化を目指す大学発VBは苦戦しているという話が載っています。私は別に大学発VB を網羅的に俯瞰できるわけでもなく、意見もバイアスがかかっているかもしれませんが私見をお話ししたいと思います。

まず支援する側の問題があるかもしれません。まだまだ支援する側が(自分の反省も込めて)金融や会計など文系世界の人間が多く理解する能力が足りないことがあげられます。私も大学発VBの先生のお話をお聞きしましたが、ちんぷんかんぷんでどう事業に結びつくのか全く分からなかったことは少なくありません。シリンコンバレーなんかですと大学発ベンチャーで成功した経営者が支援しているケースもありますし、博士号とMBA両方持っている方も普通にいます。そういった意味では支援する側の厚みがまだまだ欠けていると思います。そういった意味で東大発ベンチャーのユーグレナが支援を開始するというのは素晴らしいことだと思います。

一方大学発VB側にも問題があります。まず、大学の先生のプレゼンがあまりうまくないことです。聞き手が勉強不足なことも問題ですが話し手が専門用語満載のマテリアルを読むだけでは何だかわかりません。別に私はネイティブ並みの英語力を持つわけではないですが一般的にはアメリカの先生の英語の話の方がはるかに分かりやすいです。あるアメリカの大学の先生に聞くと研究費を得るためにはプレゼンできちんと研究の意義を説明できないとまず研究費が獲得できないそうです。そういった意味でアメリカの先生は日頃から鍛えられているわけです。また、その技術の素晴らしさと事業化でうまくいくかは必ずしも強い相関があるわけではないので、その当たりの認識も大学発VBはうすい感じがします。技術の素晴らしさをひたすら強調されても「それを使ってどうするの?」の部分が弱いと気持ちが萎えてしまいます。

このあたりのギャップを埋められる方がどんどんVB側、投資家をはじめとした支援側に増えてくればどんどんVB生態系は良い方向に向かっていくと思います。私もバイオベンチャー支援でかつて高校の生物の教科書から勉強し直したこともありますし(あまり自慢できるようなことではないですが・・・)、微力ながら何らかの貢献ができればと思います。

お問い合わせは↓まで

http://ta-manage.com/form/

築地の仲卸は生き残れるか

2016.09.02

小池

築地移転問題で東京都が揺れていますがその中で移転できなくて廃業、経営悪化する仲卸が続出するのではないかという問題があります。今朝の日本経済新聞の記事でも2003年から倒産廃業が111社あり、仲卸のうち債務超過が4割程度いると報じています。移転には5000万円程度必要とされ、この債務超過仲卸に融資する金融機関がどれだけあるかと考えると移転を機に廃業するところも多いのではないかと思います。

そもそも仲卸業者は何をしているかというと、7社しかない築地の卸売業者が買い付けた水産物をセリで購入しそれを小売店や飲食店などに販売する業者です。卸売業者はロットが大きいですからそれを小口にして販売します。大事なのは目利き力であり特に近海の鮮魚は目利き力が非常に大事なようです。仲卸業者の苦境はそもそも漁獲量自体が最盛期の半分程度に落ち、また買い手だった町の魚屋さんは大幅に減少し大手量販店になってしまい、大手は直接買い付けなどで市場を通さないことも多いからだと言われています。要するにそもそものマーケット自体が縮小していますから苦境に陥るのはやむを得ないと思います。美味しい魚を食べることができるのはある意味仲卸のおかげなので頑張ってほしいとは思うのですが、情勢は厳しいと思います。

しかし、一方でそのために何百もの仲卸の数が必要かというと疑問です。111社の倒産のうち7割は負債1億未満の零細だったようです。決済が購入後3~4日と非常にサイクルが短い一方販売の方は30~60日の掛売りもあるのでかなり資金繰りは大変になります。そういった意味でM&Aなどによる規模の拡大によって体力をつけて行く事も重要だと思います。また、ビジネスモデルについても単なる仲介だけではない新たな展開も必要だと思います。ある程度の淘汰はやむを得ないですが、いい目利きをしてくれる良質な仲卸は是非厳しい競争を切り抜けてほしいと思います。

M&Aや資金繰り改善、新しいビジネスモデルのアドバイスなど、ご相談・問い合わせは↓まで

http://ta-manage.com/form/

 

 

 

 

唯一元気な鳥貴族

2016.09.01

鳥貴族

 

昨日鳥貴族が決算予測を上方修正して予想よりも6%売上が伸び、経常利益も1313百万円から1545百万円まで伸びるようです。居酒屋チェーンで低価格層はかなり苦戦している模様ではありますが、鳥貴族の場合毎年順調に増収増益傾向です。日本経済新聞によると客単価はほぼ横ばいですが既存店の客数が増加しているようです。いわゆる新規開店で客数が延びているのではなく今ある既存のお店の訪問数が伸びているので非常に健全な状態と言えます。

280円均一でほぼ焼き鳥に特化しているので強みは原価率の低さでしょう。同じ格安居酒屋チェーンの大庄が直近の第3四半期 の原価率が37.5%なのに対し鳥貴族は31.5%と6%も原価率が低くこのあたりの収益性がやはり強みとなっていると思います。しかし、この収益性の高さは鳥貴族の財務的基礎体力の強さを語っていますが売上の伸びは語っていません。

チェーン居酒屋系であるワタミと大庄とHPを見比べてみました。規模の大小などの要因はあるかと思うのですが鳥貴族のHPはやたらとシンプルです。ワタミや大庄は非常に社会的な取り組みや安全に関しての取り組みや理念に関して細かく書かれているのに対し、鳥貴族は非常に簡潔に書かれています。「鳥貴族のうぬぼれ」という手書きの文書が理念として貼られており特に特別な内容ではないのですが心に留まります。非常にシンプルなだけに逆に理念の浸透や安全への取り組みは逆にうまくいっているのではないでしょうか。確かに8月にチューハイに焼酎でないアルコールが誤混入するという事故を起こしましたが、1店舗だけの問題であったにかかわらずすぐに開示をしたのはそういった理念が浸透しているのではないかと思われます。こういった簡潔な理念の浸透といった見えない努力は最終的には確実に企業の成長につながると思います。

私も理念なき事業計画は絵に描いた餅だと日頃からお客様等に申し上げているのですがこれからも、その線は崩さず行こうと改めておもいました。

お問い合わせは↓まで

http://ta-manage.com/form/

 

PCデポの株価下落は予想できたか?

2016.08.25

PC depo

PCデポが80歳過ぎの会員がプレミアムプランというパソコン等のサポートプランを解約したところ解約料10万を請求された(もともとは20万を請求されて交渉の結果10万に値下げとネットの記事では書いてありました)という親族の書き込みで株価が大幅に値下がりしているようです。8月6日は1600円をつけていたので昨日の終値が790円でほぼ半額になりました。日本経済新聞の記事では「投資家もアナリストもみな業績という見た目の数字の成長を見て浮かれていた」「公表情報を丹念に調べていれば今回のような問題が起きるリスクは事前に分かっていたはず」などと投資家やアナリストを批判しています。

私も「見た目の数字」をみましたが、2016年の売上の517億のうちパソコンなどの商品の売上とプレミアムサービスといったサービスの売り上げが半々で、サービス部門で継続的に稼いでいることがよくわかります。購入時に面倒な無線ランの設定などをやってくれて様々なトラブルも応対してくれるのはありがたいサービスですし、特にデジタル機器が苦手な高齢者にとってはありがたいです。自社のルーターサービスの構築やサービスの構築な意外に模倣は簡単ではなくビジネスモデル的には優れていると思います。

問題となったファミリーワイドプランは月額5500円でパソコン10台まで設定といった1人暮らしの老人にはどう考えても必要のないオプションが入っています。ただ、今回のケースはIpadの設定にはこのプランが必要なようでこの老人の方は加入したようです。確かに不要なオプションを付けた高額のサービスを本当に売ってしまうという姿勢はあまり感心しませんが実は他のサービスを安く見せるために高いサービスを見せておくというのはよくあることです。

問題なのは利益至上主義な点でしょう。業績管理が非常に厳しく、特に会社ぐるみで不当な販売方法を強く推し進めていたという形跡はあまり見られないようですが業績を上げるために店長が暴走しても数字を挙げている限り問題とはしていなかったようです。よく「業績管理が厳しいから問題が起こった」という声を聞きますが、それ自体が問題なのではなく「業績」を売上数字など単純な指標だけで管理していることに問題があります。業績管理が厳しいが優良な企業は一方で顧客対応や従業員満足度など短期的な売上だけでなく他の指標でも評価しています。評価指標がゆがんでいると長期的には企業の命取りになるので非常に慎重な対応が必要です。いわゆるキラーKPI(評価指標)の設定が大切なわけです。(各企業に合ったキラーKPIの設定はサポートしておりますのでご興味がある方は↓までお問い合わせください。)

さてアナリストや機関投資家が見抜けなかった点です。利益至上主義というのは少なくとも短期的にはやはり業績が上がり株価も上がりますので、勧めない、投資しないという姿勢は難しいかもしれません。まぁ、どこかビジネスの進め方に倫理性の欠如が見えた場合その企業を勧めない、買わないといった姿勢をもったアナリスト、機関投資家は存在しても良いとは思いますが。しかし所詮短期的に儲けたい方も多くいるわけでこれを「表面的数字だけ見ていた」と評するのはやや厳しすぎると思います。お問い合わせは↓まで

http://ta-manage.com/form/

 

執行役員制度は廃止すべきか?

2016.08.24

無題役員室

日本経済新聞で執行役員制度を廃止する企業が増えていると載っていました。企業統治改革が叫ばれている中でこの制度の矛盾が出てきたからだと解説していました。代表例はLIXILで名ばかり役員が減って風通しがよくなったとのことです。そもそも執行役員制度とは企業の重要な施策の意思決定をする取締役会とその施策を執行する責任者である執行役員を分離してきちんと責任の分担をしたスピードの速い経営を行おうというところに意味があります。ところが日本の大企業の場合やたらと執行役員を増やしてしまい、酷い例だと専務執行役員、常務執行役員、上席執行役員、執行役員と4種類もあり、さらに酷い場合4人が同じ事業本部にいるといったこともあったようです。

ただ、これからもわかるように問題点は執行役員制度そのものではなく、その権限のあいまいさにあるということです。執行役員は業務執行の責任者なので同じ部署に何人も必要ないはずなのにポスト不足でどんどんと増殖させてしまったところに根本的な問題があります。実はある執行役員制度を導入していない大企業でお仕事させていた際にある部署に持株会社と事業会社(事業会社がほぼグループの大半の収益をあげていました)が同居し、専務取締役、常務取締役、取締役、部長と4人いらっしゃっいました。その結果、少しでも大きなことを決めようとすると副部長も含め5人の承認が必要で結構物事がなかなか進まなかった記憶があります。

確かに功労のあった優秀な方の処遇に悩まれる企業は多いとは思うのですが、意思決定のラインの明確化とシンプル化が図られていれば特にどのような制度を入れるかはさほど変わりないような気がします。中堅企業くらいでもどんどんあいまいな管理職が増殖しがちなので処遇と意思決定のラインは峻別して行う必要があると思われます。

お問い合わせは↓まで

http://ta-manage.com/form/

女性経営者育成をハーバード流で行う

2016.08.22

女性幹部

経済産業省が公益法人などと組みハーバードビジネススクールの講師を呼んだ合宿など企業の女性幹部や幹部候補生を中心とした研修を実施するようです。女性幹部に経営に必要な知見と交流の場を与えることが目的なようです。

状況は違いますが私も以前勤め人のころはたとえばGEのクロトンビルのトレーニングセンターなどで世界中の経営幹部と3~4日の合宿研修などに参加したしたことが何度かあります。特に日頃接したことがない他のメンバーと経営戦略やリーダーシップについてチームワークをするというのは素晴らしい体験だったと思います。講師も著名コンサルタントやハーバード、コロンビアなどのビジネススクールの教授が担当し、ときおりGEの経営陣(残念ながらウェルチさんは参加しませんでしたが)も参加するといった非常に充実した内容でした。また普通に上級幹部研修でも女性の参加者はいるのでダイバーシティという意味で女性にも門戸は広く開かれていますが特に女性だけ重視するといったことはなかった記憶があります。

さて、日本の一流グローバル企業であれば上級幹部に同様の研修を行うのは金銭的には難しくないとは思います。しかし、日本企業の人事部の主流が人事評価やポストのあてはめなのに対し欧米系は対照的にHuman Resource Developmentと呼ばれるように人材開発が主流でそれも幹部人材育成が圧倒的に主流です(ただし企業によってはリストラ屋さんが幅を利かしているケースもあり)。そういった意味で幹部育成のきちんとした研修を組めるスキルは多少不足気味の会社が多いかもしれません。さらに女性幹部育成というとハードルが高いかもしれません。

ただ、女性経営者育成などは経産省や公益法人がやることではなく、民間の研修会社などがやれば別に良いことだと思います。一方で、経産省が行うとある程度暗黙の強制(貴社からも最低一名は参加させますよね・・・)といったものがきくのかもしれません。

お問い合わせは↓まで

http://ta-manage.com/form/

 

サイバーダインの大幅株価下落について

2016.08.17

robot

アメリカ調査会社シトロンリサーチが介護用ロボットを手掛けているサイバーダインについて過大に評価されているというレポートを出して株価が大幅に急落しました。以前伊藤忠商事の株価がやはり別のリサーチ会社のレポートで大幅に下落しました。

個人的な印象ですが伊藤忠商事の場合は淡々とリサーチ会社としての分析を示して会計処理の不透明さを述べていましたが精緻な分析で説得力がありました。今回のシトロンリサーチはどちらかというとかなり扇情的な文章で”Rediculously Priced Stock”(ばかげた価格の株)ではじまります。財務成績や他社と比べた技術的優位性の無さ、開発の遅れなど徹底的にこき下ろしている内容です。もともとリサーチ会社と言っても空売り屋さんなのでレポートを公表して空売りして株価を下げて、下げたところで買い戻して儲けるといった意図が露骨に見えてしまうような感は強いです。

実はあまりこのレポートでサイバーダイン自体の分析はあまりなく、他社がどれだけサイバーダインより先にいているかがほとんどです。実際のサイバーダインに対する記述は売上が当初予測より低くその多くはダイワハウスなど協力企業、知的財産権が筑波大学に握られている、FDAへの承認が不透明など限られた情報のみです。「研究開発費が日清食品より少ないので研究開発に力を注いでいない」など比較の対象もあいまいであまり感心した内容ではありません。サイバーダインのCFOが「悪意を持って書かれた」と述べる気持ちはわかります。

ただ、一部のアナリストが述べているように開示情報があまりないので判断がしにくいというのは確かで、シトロンのレポートは扇情的に書かれすぎていてかえって信頼性が薄くなってはいますが、FDAへの承認申請や財務ターゲットの未達などはもう少し丁寧な説明が会社側は必要だったと思います

問い合わせは↓まで

http://ta-manage.com/form/

 

HOME » オフィシャルブログ » 経営

COPYRIGHT © 川井 隆史 公式サイト All Rights Reserved.