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経営

頑張れシニア起業家!

2017.06.05

シニア起業家

今朝の日本経済新聞で起業を選択するシニアが増えてきたという記事が載っていました。日本のシニア起業家は63万人、シニア人口(55~64歳)に占める割合は4%で10年前より2%高くなったと伝えています。まだまだ先進国平均の4.6%よりは低いですが少しずつ追いついているということでしょうか。解説では定年による再雇用は存在するものの第一線を外れた感は強く、また将来の年金の不安というものも拍車をかけているとしています。前者については以前から定年はあったことを考えればシニア起業が「増えた」原因の説明にはなっていませんが、そもそも「なぜシニア起業をするのか」という説明としてはよく理解できます。私もシニア予備軍といった年齢ですが、昔の同級生などと会うと過半数は出向などで一線を外れ、サラリーマン生活に物足りなさを感じている方は少なくありません。「お前は公認会計士や税理士の資格があるからいいよな」と言われますが、「資格で食える」時代は終わり、別に起業するのに特別な資格が必要なわけではありません。みなさん、「俺に特にスキルなんかはないよ」とよく言い、確かに転職市場などで派手にアピールできるほどの専門性やスキルはないのかもしれません。しかし、私などが全く知らないような業界のノウハウや本人が意識していない社内外の人脈など皆さん必ずキラリと光るものは持っています。私も独立する際は正直大した取り柄はないと思っていましたが、様々な方に自分の良い点を見出していただき、今日までに至っております。第二の人生でサラリーマン時代築き上げてきたキラリと光るものをぜひ生かしてほしいものだと思います。

さて、一方で起業というと事業に失敗して虎の子の退職金をすべて使い尽くし、熟年離婚、細々と年金暮らしといった暗いイメージは一方あります。当然第二の人生をかけて退職金等を突っ込んで勝負に出るというのも非常に立派で頭が下がるのですが、そのようなことをシニア全員がやる必要はないと思います。ホリエモンさんなどは「副業」などでリスクヘッジなんて発想がセコイと断罪していましたが、若者はともかくシニアにとっては大きく失敗した場合のやり直し期間が短いのでセコイ発想でも構わないと思います。むしろ小資本で始めて「小さく始めて大きく育てる」発想で起業家のすそ野を増やしていくことが今の日本では大切ではないかと思います。

小資本で始めるためにはどうするかということですが、私は3本柱、商品(サービス)の磨きこみ、集客、ビジネスモデルだと思っています。よい商品(サービス)は必要ですし、顧客がいないとモノ(サービス)は売れません。しかし、ビジネスモデルはなぜ必要なのでしょうか?本来事業というのは「継続」しなくてはなりません。いい商品(サービス)、集客してもお金にならなくてはいけませんし、1回限りでは意味がありません。ビジネスモデルはいい商品(サービス)を様々な人間(法人)関係を構築していくことにより安定的、継続的に提供してお金にしていくために仕組みです。「仕組み」がきちんとしていないと、いくらいい商品(サービス)を集客して販売しても長続きしないわけです。この3柱をきっちり押さえれば失敗する確率はかなり低くなると思われます

ビジネスモデルの発想法についてはセミナーなども行っていますのでご興味のある方はお問い合わせまたはセミナーにご参加してみてください。

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できない理由を語るのに巧みな人は長にしてはならない

2017.06.02

kochi

いつも思うのですがうまくいかない企業やうまくいかない組織の長をみると共通項の1つがあります。特に大企業に多いパターンなのですが最初お話をすると現状の分析などは巧みで優秀な方であることがわかり感心します。現状をそのままきちんと動かしていく能力は十分あります。しかし、現代1年前と全く同じことをやっていたら後退しているのと一緒というくらい動きの速い世界となり、現状維持的な企業や組織はうまくいかなくなってくる傾向はあります。そうなったときこの手の「優秀な方」というのはきわめて論理的に「できない理由」を探してきます。特に自分ではコントロールができない要素を見つけてきます。大企業のトップのパターンとしては「円高」など外部環境が挙げられますし、組織のトップでしたら「他部署に権限がある部分」が阻害しているといった感じです。

日本経済新聞の「砂上の安心網 -それぞれの責任」は非常に興味深い連載で医療に携わる方たちが如何に無責任だったり、自己の業界利益しか考えていない人たちかということがよくわかります。今日の高齢化が進む高知市の市長のご発言を見ると典型的「優秀な方」ということがよくわかります。まとめると医療費がかかるのは「山間部が多い」「住民に飲酒や喫煙の習慣が高い」「医療機関の設置は都道府県に権限があるので市ではできない」だそうです。非常に理路整然とした理由ではありますが典型的「できない理由を語るに巧みな人」です。できない理由よりも何かできることを探す方がはるかに大切です。例えば長野県などは山国ですが例えば佐久市とその近隣の郡部は協力し合って巧みに医療機関サービスを配分して低い医療費と高齢化を両立しています。たいてい成功したベンチャーの経営者は恵まれた立場で順調にやってきたというよりも不利な状況をかえって逆手にとって成長してきたようなケースが多いです。

こういった「優秀な方」が生まれてしまう原因は「減点法」の組織だと思います。失敗しないことが大切なわけですから具体的な成果を上げることよりも巧みにできない理由を挙げて新しいことをやらない方が減点の機会は減ります。例外はありますが、一般的に役所などは典型的こういった組織でありこの高知市長の方などは典型的なお役所で出世して市長にまで上り詰めて方だという感は強いです。うまくいかない組織のトップの共通項としてわかりやすい例と思われましたので取り上げてみました。

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監査人は覚悟がないか?

2017.05.31

azusa

昨日の日本経済新聞に「監査における覚悟」というコラムが載っていました。ここで監査人に求められているものとして「会計数値の検証だけでは不十分。問題点の指摘にとどまらない具体的解決案の提示、産業構造の変革など経営者と対等に議論できる能力が監査をする側に求められる」と主張しておりもっともだと思います。そして「ルールにのっとった対応さえすればいいという思考停止から脱却し・・中略・・リスクに向き合う覚悟が求められる」と述べています。この点、このコラムの著者は現状の監査に対する問題点をよくとらえていると思います。これは私のように企業側から見た立場ではなく、実際に監査の現場で働いている若手・ベテランからもよく聞くことです。私の顧客である企業側から見ると、現場の担当者はやたらと資料を大量に要求するだけでそれを見るのに精いっぱい、監査責任者は会計処理について意見を述べず本部の品質管理部にお伺いを立てるだけのメッセンジャー、酷い場合は会計基準や理論に基づいた処理ではなく「品質管理がその会計処理はダメと言っているので修正してください」などということを平気で言います。

ただ、この根本原因は「個々の監査人が覚悟が足りない」からではないと思います。監査責任者の代表社員に聞くと寂しそうに「現場の判断はできない世界になったのですよね」と語ります。「ルールにのっとた対応さえすればいい」という対応が生まれた原因ははっきりしていると思います。「金融庁の検査」です。私は実際どのようなことをやっているのか知りませんが、お役所の検査というと想像がつくかと思います。あくまで聞いた話ではありますが、きわめて形式主義で重箱のスミをつつくような指摘が多く非常に評判が悪いです。たいていお役所の規制の傘下に入るととにかくその対応に追われて思考停止になりがちです。加えてそのため、本部の品質管理部も細かく監査手続きや判断に立ち入るようになり、現場のチームリーダーの80%の仕事はこの品質管理に提出する資料の作成でほとんど判断することはなくなりました。ガバナンスが歪んで解釈され現場から完全に判断する権限を奪ってしまったわけですから「覚悟」などはそもそも必要ありません。

例えば手術をする外科医の手続きを厚労省が後で一つ一つ検査にきたらどうなるでしょうか?おそらく患者の命を救うことよりも役所の定めた一つ一つの手続きをやっているかのチェックが多く、患者の様態による臨機応変な処理は取れなくなります。私は金融庁の傘下に入った時点で「士業としての公認会計士は死んだ」と思っています。「士業」は自己のプロ意識に基づく自己の判断ができて始めて「士業」でお役所に箸の上げ下ろしまで口出された段階でもう「士業」としては死んだわけです。役所からの圧力に弁護士会などは果敢に戦っていますがそのあたり公認会計士協会ができなかったのは非常に残念です。

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エアビーアンドビーが民泊人材育成へ -ビジネスモデル発想法の観点から

2017.05.26

ABB

 

今朝の日本経済新聞で民泊仲介の世界最大手のエアビーアンドビー(Airbnb)が日本で民泊に係る人材の育成に乗り出すというニュースが取り上げられていました。実はちょうど5月19日の私のブログでAirbnbのビジネスモデルを検証した際、「能力モデル -フランチャイズ型」という形でビジネスモデルを強化することができるのではないかと書いたところでした。引用すると「例えば魅力ある人気のある民泊施設になるためにはということでスクールを開講します。これを加えることによってスクールという新しいキャッシュポイント(お金が稼げるポイント)と質の高い民泊場所の提供という2兎を得ることができます。」という形でした。

実際Airbnbが行ったのは正直申し上げて私の提案よりもう一ひねりしていました。多分日本における自社の経営資源を見て自社でスクールを開講するのは難しいと思ったのでしょう。Airbnbはパソナと提携してパソナが一般の会社員や主婦を対象に民泊の清掃やホームページ作成代行業務の研修を行って、民泊における代行サービスを育てることとしました。Airbnbは民泊を担う人材を育成しますが、その部分はパソナに任せ基本的には民泊側とその人材の仲介(マッチングモデル介在型)という形でビジネスモデルを構成しているように見えます。そして当然直接人材の仲介をすると派遣業法など業法違反になる可能性があるのでそこもパソナに任せているのでしょう。

おそらくキャッシュポイント(金銭的収入をえるポイント)としては仲介で一部パソナからバックマージン的なものをもらうのだと思われます。一方、清掃やHPの充実で民泊の価値も上がりAirbnbの本丸である仲介(マッチングモデルコミュニティ型)の収入も安定化してくるというメリットもあります。このようにビジネスモデルを改善していくということでどんどんキャッシュポイントが増えビジネスも安定化していくわけです。Airbnbの強みというのは様々なビジネスモデルの型を組み合わせて模倣しにくい仕組みをどんどん生み出しているところにあることがよくわかると思います。

私も中小企業の経営者や起業家(起業準備の方も含む)から良いビジネスモデルのアイディアありませんかと頼まれることはあります。ただ、基本的には私は他人が考えたビジネスモデルはダメだと思います。ビジネスモデルの型を組み合わせて美しいビジネスモデルを作ることは当然大事なのですがそれをやりきる実行力はもっと大切なのです。やはり苦しいこともありAirbnbもおそらく創業時は歯を食いしばって乗り越えたと想像されます。そういった意味で他人にアイディアをもらったものではダメで自分の頭で考えないといざというときに頑張れません。私が行うのは基本的によいアイディアが浮かぶように様々なヒントやアドバイスを与えお手伝いすることのみにしているのはそれだからです。基本的な考え方はセミナー等開催しておりますのでお気軽にご参加下さい。

直近のセミナーは以下です

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あなたもビジネスモデル次第ではエアービーアンドビーになれる(かも)?

2017.05.19

ABB

シェアーエコノミーの代表でウーバの方は日本で苦戦していますが、民泊のエアービーアンドビー(Airbnb)は順調に業績を伸ばしているようです。ただ、これを単なる「シェアエコノミー」と単純に考えるのではなくビジネスモデル的に考えていきたいと思います。ビジネスモデルデザイナー®として、中山匡氏の提唱した「小資本で起業するための7種22分類のビジネスモデルの型」で考えてみると面白い面が見えてきます。Airbnbはよく見ると様々なビジネスモデルの型の組み合わせであることがわかります。

まず、Airbnbは複数の民泊の貸手と借手を結びつける仲介ですがネットで一種のコミュニティのようなものを巧みに形成しており「仲介型-コミュニティモデル」であることがわかります。加えて、貸手はホテル業などのプロではなく一般の宿泊とは関係ない人を発掘して事業化していますから「事業家代行モデル(プロデュース型)」であるわけです。さらに、貸手と借手についてそれぞれ評価をされるわけで、単なる情報の羅列ではなく整理されたデータベース「情報整理モデル -データベース」になっています。そして、最後ですが貸手の単なる住居をホテルに価値転換しているのですから「価値転換モデル -用途変更」なわけです。このようにAirbnbは4つのビジネスモデルを巧みに組み合わせていることがわかります。

さて、「あなたもAirbnb」になれるということで7種22類の型を使ってAirbnbのモデルをどのように進化させるか考えてみます。一見もうこれで完成形のような気がしますがまだまだビジネスモデル的に発展させることは可能です。思い付きレベルですが少し考えてみました。一つは「パッケージモデルー複数手続き代行型」という方向性があります。民泊で泊まる外国人は宿泊場所だけでなくそこまでの交通手段や食事、観光ガイドなど複数のアイテムが必要かもしれません。このあたりもウーバ的な宿泊場所までの交通手段、一種の民食のような日本の家庭料理食べさせてくれる場所、浅草に詳しいおばさんみたいな人を組み合わせてパッケージで提供すれば非常に満足度は高くなります。いわゆる面倒だと思う手配を一気にやってくれればそこに大きな付加価値がつくモデルです。もう一つ考えてみたのは「能力モデル -フランチャイズ型」です。例えば魅力ある人気のある民泊施設になるためにはということでスクールを開講します。これを加えることによってスクールという新しいキャッシュポイント(お金が稼げるポイント)と質の高い民泊場所の提供という2兎を得ることができます。

このようにビジネスモデルを型(フレームワーク)で考えると優れた企業のビジネスモデルの分析だけではなく、新しいモデルを考えたり現状のモデルの発展に役立つと思われます。ご興味のある方は以下で入門講座をやっておりますのでのぞいてみてください。

https://www.reservestock.jp/events/188336

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なぜ日本に研究開発型のベンチャーは少ないか -理系音痴から見た研究開発の動向

2017.05.15

Research

今朝の日本経済新聞で日本のGDP(名目国内総生産)に対する研究開発費の比率は3%と欧米とそん色ない一方、営業利益との比率でみると欧米の3分の1と効率が悪いと取り上げていました。この原因として研究開発費の大企業が占める割合が日本は89%でほぼ大企業であり、そして大企業における研究開発は9割が既存技術の開発で占められているからと解説しています。目先の開発を追った方が短期的には利益につながるのではないかと思うこともあり、「既存技術の開発」が「営業利益が低い」理由としては弱い説明だとは思います。ただ、現在の大企業中心の研究開発の効率性の悪さは確かだと思います。

私のあくまで印象ですが日本のベンチャー系で優秀な人が多い分野は営業・マーケティング系と技術系ではIT系が多い気がします。そしてIT系の技術者の場合、割と個人で勉強してきたオタク系の特に優秀な大学(院)を卒業したわけでもない方でも、優秀な技術者は存在しており、そのような方々は割とベンチャーなどでも活躍しています。一方、実験設備などが必要なその他の分野はやはり優秀な方は一流大学の大学院卒に集中しており、かつ大企業に集中している気がします。これもあくまで個人的な印象ですが厳しい受験勉強のある意味弊害なのか、とにかく勉強することが好きです。ひたすら論文を読み、学会などで情報収集をして勉強するのですがインプット偏重でアウトプットは比較的言われたことを淡々とこなす方が多い気がします。ただ、実際、島津製作所の田中氏や、青色ダイオードの中村氏などのノーベル賞を受賞できるような革新的研究を生む研究をやられた方も企業にはいらっしゃるので、自分の見方は誤りかもしれませんが、このような技術系の方は少ない、または減っている感は強いです。

日本の大企業もこの部分オープンイノベーションによりベンチャーや大学の研究機関と連携する取り組みを増やしているようです。ただ、これもまだ顕著な成功例はあまり見かけません。一つにはやはり日本の大企業の意思決定など動きの遅さが挙げられるでしょう。以前ベンチャーの役員をやっていた際、ある大企業と技術開発の提携交渉を行ったのですが、こちらサイドは基本的には技術者(インド人)と社長と私の3人、しかし先方は何と15人くらいでした。どうやらこの会社においてはいろいろな分野と関係するのでたくさんの方々が出てきたようです。よく理系の研究の問題点で割とタコツボ的に研究が進み、業際的研究というものは割と弱めということが挙げられますが、この企業でもそのような傾向なのではと推測されました。ただ、私のイメージではこういった提携の取り組みを始めるのに必要なのは、提携の必要性を判断できる方と意思決定できる方(または直接具申できる方)がいれば十分でその他の方は不要です。それだけが原因ではないですが、やはりとにかく進みが遅くこの提携は流れてしまいました。

まとめるとIT系を除き、優秀な人間はベンチャーには流れてこない。かつ優秀な一流大学卒は「勉強熱心」だが「研究成果」は言われたことを淡々とこなすタイプが多い、そして大企業の研究職はタコツボ的でかつ意思決定が遅いこのあたりが原因ではないかと思います。ただ、あくまで理系音痴が外からかいま見た印象で書いていますのでそのあたりご容赦いただければと思います。

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起業家から見る大学の効用

2017.05.12

東大

今、大学の無償化が話題になっています。教育国債などを使って大学までの教育を無償化しようという案がその一つです。少子化対策としてということですが、因果関係が不明です。確かに私にとっても子供の教育費、特に大学の学費は頭の痛い問題ではありますが、だからと言って子供をつくるのを止めようと思ったことはありません。確かにいまだ家庭の事情で本当は大学に行きたいのに行けない方々が皆無とは言えませんが、それは奨学金等の利便性を高めて個別に対応すべきで大学の無償化で巨額の税金をつぎ込むものではないと思います。ただ、ここでは国の財政問題ではなく、非常に個人的な視点から起業家という面で大学の効用をみて行きたいと思います。

私もさまざまな職種の起業家とお付き合いしています。あまり大学名を気にすることはないのですが、自分の印象としては大卒かどうか、大卒でも一流大学卒かそれ以下のランクかであまり成功の度合いが変わる印象はありません。一流大学卒で成功されている方の印象はどちらかというと着実にまじめにやるべきことを一つ一つこなして成功している感があります。一方そうでない成功者はとにかく発想がユニークで思い付きのようなことでいろいろ試し、失敗しながらも成長していきます。前者では大学で真面目に調査・研究をやっていた経験が役に立っているような気がしますが、後者の方にとっては少なくとも今の日本の定型的な高等教育は時間の無駄のような気がします。

一方、今度は経営者として成功している方に従業員のことを聞くと上記のタイプに係らず言うことはほぼ一緒です。「例外はあるがやはり一流大学のやつの方が明らかに使える」です。現代の教育は「言われたことをきっちりやる」ことには非常に適しているようです。日本の教育は「言われて事をきっちりやる」人間を育てることには成功したと思いますが、とにかく好奇心旺盛でどんどん新しいことを創りだすユニークな人たちは我慢ができない単なる勉強できない落ちこぼれと遇している気がします。そうやって本来伸びるはずの芽を摘まれ腐ってしまった方も少なくないのではないかと思われます。当然、「言われたことをきっちりやる」サラリーマンタイプもまだまだ世の中では必要ですが、AIが判断できる未来は、こういったユニークな人たちをどうやって増やし腐らせないようにするかを真剣に考えることが日本の教育の質として最も大切なことなのではないでしょうか?

ちなみに私は着実にまじめにやる「つまらないタイプ」ですが、ユニークタイプは失敗も多いのでせっかくうまくいっているのに脇が甘く致命的な失敗で倒産となることもあります。そういった意味で、ユニークタイプは経営の補佐役として「つまらないタイプ」を持っておくことをお勧めします。経営にはアクセルだけでなくブレーキ的なものも必要ですから。逆にコツコツ型はさまざまなフレームワークを使うことをお勧めします。私たちが提唱している7種22分類のビジネスモデル発想法などはお役にたてるかもしれません。

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高度プロフェッショナル制度は単なる残業ゼロ法案か?

2017.05.08

safin

高度プロフェッショナル制度(正式には特定高度専門業務・成果型労働制)を導入しようと安倍内閣は考えているようです。一方、民主党などは単なる過労死・残業ゼロ法案だと反発しているようです。少し内容をみて行きたいと思います。

現行の提案は年収1075万以上(労働者の平均年収の3倍)を超える高度な専門職(金融商品の開発、ディラー、アナリスト、コンサルタント、研究開発)に対しては時間外、休日、深夜など一切の割増賃金が支払われないというものです。ただし、始業から24時間以内に継続した休憩時間、4週間に4回、年間104日の休日はもうけなくてはいけないことになっていて、かつ健康管理として働く時間に上限をもうけることになっています。そもそも金融商品の開発、ディラー、アナリスト、コンサルタント、研究開発は成果が出ないと意味がない職種なので無意味に長く働かせるインセンティブは企業側にはないと思われます。また、研究開発は少し違いますが金融・コンサルは非常に流動性の高い職種なので理不尽な労働上環境だとどんどん人材が流出すると思われます。小さく生んで大きく育てるとの見方でいったんこの法案が成立するとどんどん年収基準は下がり、専門職の範囲も拡大していくだろうという心配もあるようです。しかし、この方向に行くのはおそらく確かだと思います。

多少楽観的すぎる見方かもしれませんが、高度プロフェッショナル制度でどんどん柔軟な働き方が進んでくるのではないかと思っています。イメージとしては「社員をサーフィンに行かせよう」という米カリフォルニアのアウトドアウェアメーカーのパタゴニアの創設者が言った言葉です。狙いは社員一人一人がプロとしての自覚をもって自己管理をして効率的に仕事を行うという考えです。いい波が来たら平日昼でもサーフィンに出かけるけどその分時間をうまくやりくりして自分の仕事をきっちりやるということです。できたら企業規模の大小にかかわらずこういった働き方ができる社員や組織を生み出せたら素晴らしいことではないでしょうか。一方横並びで暇なのに周りがやっているからダラダラ会社に残る、こんな経験をしたことのないサラリーマンは珍しいと思います。高度プロフェッショナル制度がこういった風潮に風穴を開けてくれればと期待しています。そういった意味で、毎朝の朝礼に出社を強制される(マーケット相手のディラーは仕方ないと思いますが)とか時間に関して上司の許可が必要(知らせることは必要と思いますが)など実質時間管理をしているなどの単なる脱法行為でないかは労働基準監督署などが目を光らせておく必要があるとは思います。

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日本郵政のトール社の買収失敗はなぜか

2017.04.26

JP

日本郵政が豪国物流会社トール社の減損で4003億円の損失を出すこととなりました。これは2015年に6200億円で買収したトールのブランド価値を占めすのれんを一括償却したためです。その原因についてはトール社の営業利益が当初の予測の408百万豪ドルから69百万豪ドルと大幅に低下する見込みとなったからと発表しています。日本郵政の長門社長は「当時(買収時)の査定が甘く買収額が高かったのではないか」と述べて言う一方「現地に任せすぎていた」とも述べています。買収時のEBITDA倍率(買収価格を税引前利益に償却費用を加えたもの≒キャッシュフローで割ったもの)は9.2で、やや高めではありますが許容の範囲内ではあると思います。東芝の買収のように一種の潜在負債のようなものがあったわけではなく、プレスリリースで伝えるように豪経済の不振であれば少なくとも「査定が甘く買収額が高かったこと」が今回の減損の根本原因ではありません。

むしろ日本企業の海外企業の買収でよく聞く「現地に任せすぎていた」が根本原因だと思います。25日に発表されたプレスリリースを読むとトール社の弱みということできちんと分析されています。まとめるとトール社はM&Aで成長してきた会社ですが統合が不完全でバックオフィスやITなども統合されておらず高い固定費率だったということです。もしかすると外部のコンサルティング会社などを使ったのかもしれませんが明確に不振の分析されており、さすが優秀な方々がいらっしゃるのだなと思われました。一方で、これは別に今起こったことではなく買収時には存在していたことです。このような分析をしていなかったか活かされていなかったわけです。つまり買収しっぱなしで日本郵政としてPMI(買収後統合)を全くやっていなかったことになります。日本の一流企業でもデューデリジェンス(買収監査)でいわゆる資産負債の査定と法務(リーガルチェック)だけ行い、このような企業の経営上の問題点など将来事業成績に影響を与えるような事項分析であるビジネスデューデリをほとんどやっていないことが多いことに驚きます。ビジネスデューデリをやっていないわけですから統合の絵も描けずPMIはやらない、「現地に任せっぱなし」になるわけです。

本来はビジネスデューデリを買収前に行っており、そこである程度事業戦略を固めて買収後は一気に(ある程度再調査などは必要なケースはありますが)統合手続きに入るべきでしょう。買収された側というのは不安なものですが、どちらかというと「何かおこるのではないか?」という将来の不安の方が大きいものです。最初に一気に「やることはXXです」とアナウンスして一気呵成にやる方が、たとえ従業員にとって苦い現実であっても先の見えない不安よりはましです。まとめると、今回の減損は経営陣のリーダーシップの欠如とM&A戦略の未熟さが原因の人災と言えると思います。

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補助金と助成金

2017.04.14

注記朝

新しい年度が始まるとぼちぼち問い合わせが来るのが補助金と助成金についてです。基本的に私はお役所相手の書類仕事は苦手意識があるので提携している他士業の方にお願いしています。補助金と助成金ですが違いは助成金は資格要件を満たせば受けられますが、補助金は決められた予算の中で競争があり必ずしも受けられるとは限りません。。

補助金は予算ありきなので、突然中小企業庁のHPに公募がのり2か月くらいで募集が締め切られるケースが多いです。ただし、たいてい例年時期は決まっているのでそれに備えて準備していなければまず無理です。採択率も10%~50%とまちまちです。中小企業にとっては膨大な書類を用意することになるので補助金書類作成が得意な士業に頼むこととなります。採択率が低いため成功報酬の形が多いので、採択率が低くかつ補助金の額も低いもの(たとえば以前あった第2創業補助金は採択率が10%くらいで金額も100~200万程度でした)は普通誰もやってくれません。したがって、「革新的ものづくり・商業・サービス開発支援補助金」(以下「モノづくり補助金」)のような1000万レベルの補助金が事業者、士業ともに人気となります。しかし、例えばこのモノづくり補助金を取ると真に革新的モノ作りやサービスをやろうとする方が年2回程度の公募と審査を悠長に待って投資するとは思えず、スピード感的にお役所感覚とは随分違う気がします。要するに補助金はお役所の「供給サイドの発想」で行われており、使い勝手は全体に悪く意味があるのだろうかと首をかしげます

一方助成金ですが資格要件を満たせばもらえますし、年中募集しているので使い勝手はよい感は強いです。一方巷では「助成金とらせ業」がはびこっています。自社製品・サービスを買ってもらうために助成金をセットで売り込む業者です。人間不思議なものでタダで手に入るものだとたいして吟味せず、安易にその業者の製品・サービスを購入してしまいます。要するに潤うのはその業者だけということです

多少意地悪な見方をしましたが補助金や助成金は中には非常に役立っているケースもあるかもしれませんがきわめて効率の悪いやり方に感じます。同じ税金を使うのでしたら違うやり方があるのではないかと思った次第です。

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