シャープの追加リストラはどうなるか?

kaku

鴻海の郭董事長が日本経済新聞の記事によると「場所を替えても飼い主を代えても腐った卵しか産まない鳥は要らない」と評してシャープの追加リストラを示唆したようです。従業員をエサ(給与)で卵(成果)を生む鳥にたとえるのは、なんとなくこの方の人材に対するきわめて短期的な視点の寒々とした考え方が推察されますが、厳しい信賞必罰の姿勢はよくわかります。

シャープ次期社長に内定している戴氏もリストラも含めたコストカットを考えているようです。載氏によればいまだに働きに合わない高給を取っている関連会社トップが多くみられるということは少し驚きました。要するにシャープは何度か人員削減をやっていたのにもかかわらず一部の上層部にはきわめて甘い姿勢で臨んでいたことがわかります。リストラで一番大切なのは冷徹かつ合理的な一貫性で、「母屋でおかゆをすすっているのに離れで子供がすき焼きを食べている」ような状況があると従業員はそのあたりは敏感に感じ取ります。中小企業でもいくら社長がコスト削減を口うるさく言っても社長自身が某都知事のように私的な経費を会社に付けていれば誰もコスト削減をまじめにやろうとはしません。あくまで推測ですがシャープの今までのリストラは冷徹かつ合理的な一貫性がなかったのではないでしょうか?

よくわからないのは「日本はチームプレーが評価されるが、人事評価は個人ベースで信賞必罰にする」という部分です。どんな仕事でも一人ではできずチームで行うのは世界共通です。特に大きく動く、新しい動きをするという部分ではクロスファンクショナルなチームプレーが必要不可欠です。チームプレーではそれぞれタイプによって上層部にプレゼンする人間から地道な作業をコツコツやる人間まで様々なタイプが必要です。これを純粋に個人ベースに引き直すと「上層部にプレゼン」する人間ばかりが業績を上げたとみられがちです。

米国企業も昔は同じアプローチをとっていて日本法人などは「地道な仕事はほとんどしないプレゼンだけ上手な英語屋さん」のみ評価されるので他の人たちは腐ってしまい結局業績が低迷するということが見受けられました。信賞必罰な部分は変わりませんが、チームに対する貢献などもこまめに見るようになり、昔よりも人材に対する見方が肥えてきているような気がします。信賞必罰は必要ですが鴻海はこのあたりのアプローチを間違えるときわめて危険な状況になると思われます。

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